KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の参百八拾九・・・正義の味方

「は〜。穏やかな日やな」

「ふぁ〜。そうでございますね」

阿呆面さげて道を行くのは、
世の中でも有数の役に立たない師弟であった。

「誰か〜〜〜!」

小林&
北小岩
「むっ!」

大あくびをして外れそうになっていたアゴを戻し、
叫び声の方角を凝視すると。

悪い奴 「なあいいだろ。ちょっと付き合えよ」
女性 「いや!」
悪い奴 「いいからこっち来いよ」
女性 「助けて〜〜〜!」

悪い奴は、喧嘩をするためだけに
生まれてきたような男であった。

小林 「じゃ、じゃんけんに負けた方が
 行くことにするか」
北小岩 「そっ、そうでございますね」

「待てい!」

その時、塀の上から大音量が響き渡った。

女性 「あなたは正義の味方『玉打ち仮面』さん!
 助けに来てくれたのね」
玉打ち
仮面
「そうだ! 俺にまかせとけ。
 悪い奴、行くぞ。トオッ!!」

バッ

キーン!

玉打ち
仮面
「うう」

ジャンプして、キックを浴びせようと
したところまではよかったが、
下にあったポールで
金玉をしこたま打ってうずくまった。

 
悪い奴 「何だ、この野郎!」

バッ

悪い奴がみぞおち目がけてパンチを繰り出すと、
正義の味方はバク転し、
えぐるようなパンチを見事に・・・。

キーン!

玉打ち
仮面
「うう」

なまじバク転しようとしたばかりに、
少しジャンプしてのけぞった体勢で、
金玉にもろパンチを受けてしまった。

悪い奴 「わけわかんねえな。
 もういい。俺は行くわ」

女性 「玉打ち仮面さん、大丈夫ですか!」
玉打ち
仮面
「なあにいつものことさ。
 それよりケガはなかったかい」
女性 「はい。正義は必ず勝つんですね。
 ありがとうございました!」

見事悪いヤツを追い払った玉打ち仮面。

正義の味方と聞くと、テレビで活躍する
強いヒーローを思い浮かべるだろう。
しかし、こんなタイプの正義の味方も存在することを、
記憶に留めておきたい。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2012-03-18-SUN

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