カーン!
ザザザザザッ!
ビューン!
バッ!
「アウト!」
ワーワー!
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北小岩 |
「素晴らしい返球でございました!」 |
小林 |
「俺たちの100倍ぐらいの肩をもっとるな」 |
二人は社会人野球の観戦に興じている。
文無しの師弟であるが、
極度の暇人で年中散歩しているがゆえに、
町内では並ぶものがないほど顔が広い。
今回は、新聞配達をしている知人に、
とんでもなくえげつないエロ本を貸し出して、
チケットをもらったのである。
カーン!
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北小岩 |
「あっ、先生。
球が飛んできます。
お気をつけください!」 |
小林 |
「何言うとるか。
俺も小学生の頃は草野球で、
二年間エラーせずに」 |
キーン!
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小林 |
「うっ!」 |
弾丸ライナーが、金的にめり込んだ。
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北小岩 |
「大丈夫でございますか」 |
大丈夫なわけはないだろう。
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小林 |
「たっ、玉が割れてしまったかもしれん。
それにしても、さっきから
節目節目に登場するチアガール、
いやらしいと思わんか」 |
北小岩 |
「そうでございますね。
高校野球のチアガールは
かわいい感じがしますが、
この方たちは、
妙な熟れ方をしている分、
どうしてもエッチな感がいなめません」 |
小林 |
「そやろ。
ここはひとつ発想を逆転させて、
俺たちがあのチアガールに
入るというのはどうや。
エロええことがあるんやないか」 |
北小岩 |
「かなり無茶な話という気が
いたしますが、
一応聞いてみます。
すみません、
チアガールのリーダーさん、
わたくしたちをチアボーイとして、
仲間に入れていただくことはできますか」 |
チア
リーダー |
「いいですよ。
どうぞ」 |
なぜか二人は採用となった。
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チア
リーダー |
「ではまず、あなたからいきましょう。
私たちはチアリーディングの大会にも
出ているぐらいだから、
得意技は空中での演技。
タイミングが来たら、
放るからがんばってね」 |
北小岩 |
「はっ、はい」 |
その時だった。
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主審 |
「退場!」 |
チア
リーダー |
「私たちの監督が退場させられた。
今よ!」 |
ビューン!
北小岩くんは空高く放られた。
落下した場所は、グラウンドで退場を宣告するため
指を天に向けている主審の指先だった。
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北小岩 |
「うわ〜!
指がお尻の穴に入って、
浣腸のようになりました!」
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ボキッ
主審の指は重みに耐えきれず、
折れてしまったようだ。
チアリーダーは監督の退場処分に腹を立て、
北小岩くんを利用して復讐したのだ。
負傷のため主審が交代し、試合再開。
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チア
リーダー |
「次はあなたね。
あっ、放るわよ!」 |
空中の先生の金的目がけて、
バッターが手をすべらせて投げてしまった
バットがうなりをあげる。
キーン!
ドタッ
先生はチアガールたちを、
バットから守ったのと引きかえに、
自分のバットと玉を破壊されてしまった。
先生の邪心が破壊されたというべきかもしれない。
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