KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百弐・・・山道

「ボクの方が高いよ」

「いや、ぼくの方だよ」

「ぜったいボクの方だよ」

「そんなことないよ。えいっ」

ゴツン

「やったな!」

ゴツンゴツン

「二回ぶった!!」

砂場で山状のものをつくって遊んでいた
男の子たちであったが、
いつの間にか喧嘩になってしまった。

「これこれ君たち、なかよく遊びなさい!」

仲裁をしたのは、弟子の北小岩くんであった。

北小岩 「わたくしが、どちらの山が高いか、
 計りましょう。
 どれどれ。むっ!」

よく見ると、山状のものの上には
砂で乳首がつくられていた。

北小岩 「おっぱいでございましたか」
小林 「お前、まっ昼間から
 エロいことを言うとるな」
北小岩 「あっ、先生。
 実は山だと思ったら」
小林 「まあええ。
 そういえば、近頃山に行っとらんな。
 行ってみるか」

金はないが、行動だけは早い二人だった。
エロ本を利用したヒッチハイクが功を奏し、
予定より何時間も早く山に到着した。

小林 「ここはかなりの断崖絶壁やからな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「三点確保が大切やな。
 ほな行くで」
北小岩 「うっ。うっ。うっ。
 無理でございます。
 三点確保はできるのでございますが、
 登るたびに急所に刺さる形で
 岩が下に伸びております」

先生はチンが極小なため素通りできたが、
ご立派なブツを持つ弟子の急所を岩が襲った。

小林 「実は俺も痛くて仕方なかったんやが、
 無理やり登っとった。
 ルートをかえるか」

まったく無傷だが、
断崖絶壁ではない遠回りの道に向かった。

小林 「ヒルが大量におるな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「気をつけにゃあかん。
 うっ!」

ヒルが小馬鹿にした表情で、
先生のイチモツに襲い掛かった。

北小岩 「大丈夫でございますか。
 わたくしは、
 まったく襲われておりませんが」

それは『ヒルチン』と呼ばれるちんちん型のヒルで、
自分より小さいブツには軽蔑しながら
しなびれるまで血を吸い、
大きいブツには媚を売るという
変種の生き物であった。
おしまい。
 

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2012-06-17-SUN

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