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北小岩 |
「この音楽は、
モーツァルトでございますね」 |
一人で散歩していた弟子が、ひとりごちた。
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北小岩 |
「お酒にモーツァルトを聴かせて
醸造すると、
まろやかになるとうかがったことが
ございます。
聴かせることで、
それほど変わるのでございましょうか」
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小林 |
「変わるな」
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北小岩 |
「あっ、先生」
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小林 |
「論より証拠や。
町の裏筋にあたる部分に、
聴かせることを
研究している男がおる。
行ってみよか」 |
二人はお互いのお尻をくっつけたまま歩くという、
常人には理解できない動作で、研究所を訪れた。
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聴かせる
ことを研究
している男 |
「例えばこのパンツ、
鐘をついた音を
聴かせて育てました。
はいてみてください」 |
ゴーン! ゴーン!(イメージ)
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小林 |
「どや?
北小岩」
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北小岩 |
「こころなしか、
玉金を撞木で
つかれているような気がします」
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聴かせる
ことを研究
している男 |
「そうでしょ。
こちらは、
十五年もののパンツです。
どうぞ」
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小林 |
「せっかくやから、
はいてみい」
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北小岩 |
「そうでございますね」 |
ゴーン! ゴーン! ゴーン! ゴーン!
ゴーン! ゴーン! ゴーン! ゴーン!(イメージ)
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北小岩 |
「うお〜!」
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衝撃に耐えきれず、
急所を押さえたままのたうちまわった。
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北小岩 |
「じゅっ、十五年物は、
さすがに年季が入ってます!」
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小林 |
「そうか。
そこまで効果があるとは!
むっ」 |
先生の眼光が鋭くなった。
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小林 |
「なんや、
あそこのエロい女たちは」
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聴かせる
ことを研究
している男 |
「松茸に声を聴かせて、
より値段の高い商品に
仕立てているのです」
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セクシー
女性A |
「太さも長さもごりっぱね!」
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セクシー
女性B |
「いい形のモノ、
私は好きよ!」
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セクシー
女性A |
「もう少しね」
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セクシー
女性B |
「がんばりましょう!」
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セクシー
女性A |
「太さも長さもごりっぱね!」
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セクシー
女性B |
「いい形のモノ、
私は好きよ!」
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小林 |
「どや、北小岩」
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北小岩 |
「わたくしのモノが、
太さも長さも
アップしてしまいました」 |
女性らの声は、それから何時間も
工場内に響き渡った。
松茸も、もしかするともしかする。
そんな期待を抱かせる艶っぽい声であった。 |