すやすやすや
「10メートルほど先に、
エッチ峠と書かれた道しるべがございます。
行ってみましょう」
訳の分からない寝言は、弟子の北小岩くんである。
「道が女性の股のように別れております。
どちらに進めばよいのでございましょうか」
バタバタ
足をバタバタさせているところが、あはれである。
「えへへ、
多分いい思いができるのは、こちらですね」
人間の品性は、起きていても寝ていても、
かわらないようだ。
「わたくし史上最大の気持ちいい出来事が
起こるのかもしれません」
一歩踏み出すと。
「道が崩れ始めました。
あ〜〜〜!!!」
気をつけの姿勢で、
どこかに落ちて行っているようだ。
「しまった。
下に3メートルの巨大な糞がございます。
このままでは!」
べちょ
「くっ、くさ〜〜〜!
ん?
これは夢でございますか」
あまりに夢のない夢である。
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北小岩 |
「ふう。
気分転換に、
外の空気でも吸って参りましょう」
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ちりんちりんちりん
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北小岩 |
「郵便配達の方でございますね」 |
ひらひらひら〜 ぴた
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北小岩 |
「ちょうちょさんが、
はがきにとまりました。
どういうことでございましょう」 |
郵便屋さんに近づいてみると。
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北小岩 |
「切手を貼る部分に
とまっておりますが、
そこに切手はございません」
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郵便屋
さん |
「ここにはね、
切手のかわりに
蜜が塗ってあるんだよ。
切手もワンパターンだとつまらないから、
多様化してるんだよ」
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北小岩 |
「そうなのでございますか。
あっ、すずめさんが来ました。
なるほど、
お米でできた切手ですね。
それは何でございますか!」
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郵便屋
さん |
「乳首切手だよ。
切手といっても、
出し主が自分の乳首を
スタンプがわりにして押したものだけど。
高額なんだよ」
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北小岩 |
「そそりますね。
ところであそこの郵便屋さん、
ケバめの女の人と歩いてますが」
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郵便屋
さん |
「あれは同伴と言って、
超高額の切手なんだ」 |
切手の世界にも、新時代が訪れているようだ。
他にも、超少額であるチン拓切手や、
あまりの臭さに配達員が早く配達してしまう
速達スカンク切手、
思わず欲しくなるパンティ切手など、
様々なものが出てきているらしい。
中には、ちょっとうれしいものもありそうだ。 |