KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百拾七・・・切手

すやすやすや

「10メートルほど先に、
 エッチ峠と書かれた道しるべがございます。
 行ってみましょう」

訳の分からない寝言は、弟子の北小岩くんである。

「道が女性の股のように別れております。
 どちらに進めばよいのでございましょうか」

バタバタ

足をバタバタさせているところが、あはれである。

「えへへ、
 多分いい思いができるのは、こちらですね」

人間の品性は、起きていても寝ていても、
かわらないようだ。

「わたくし史上最大の気持ちいい出来事が
 起こるのかもしれません」

一歩踏み出すと。

「道が崩れ始めました。
 あ〜〜〜!!!」

気をつけの姿勢で、
どこかに落ちて行っているようだ。

「しまった。
 下に3メートルの巨大な糞がございます。
 このままでは!」

べちょ

「くっ、くさ〜〜〜!
 ん?
 これは夢でございますか」

あまりに夢のない夢である。

北小岩 「ふう。
 気分転換に、
 外の空気でも吸って参りましょう」


ちりんちりんちりん

北小岩 「郵便配達の方でございますね」

ひらひらひら〜 ぴた

北小岩 「ちょうちょさんが、
 はがきにとまりました。
 どういうことでございましょう」

郵便屋さんに近づいてみると。

北小岩 「切手を貼る部分に
 とまっておりますが、
 そこに切手はございません」
郵便屋
さん
「ここにはね、
 切手のかわりに
 蜜が塗ってあるんだよ。
 切手もワンパターンだとつまらないから、
 多様化してるんだよ」
北小岩 「そうなのでございますか。
 あっ、すずめさんが来ました。
 なるほど、
 お米でできた切手ですね。
 それは何でございますか!」
郵便屋
さん
「乳首切手だよ。
 切手といっても、
 出し主が自分の乳首を
 スタンプがわりにして押したものだけど。
 高額なんだよ」

北小岩 「そそりますね。
 ところであそこの郵便屋さん、
 ケバめの女の人と歩いてますが」
郵便屋
さん
「あれは同伴と言って、
 超高額の切手なんだ」

切手の世界にも、新時代が訪れているようだ。

他にも、超少額であるチン拓切手や、
あまりの臭さに配達員が早く配達してしまう
速達スカンク切手、
思わず欲しくなるパンティ切手など、
様々なものが出てきているらしい。
中には、ちょっとうれしいものもありそうだ。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2012-09-30-SUN

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