ザッザッザッザッ
駆け足の音がする。
ザッザッザッザッザッザッザッザッ
韋駄天のようだ。
「ふはっふへっほへ〜」
韋駄天だが呼吸は間抜け。
それは誰かといえば。
「頭の上に長い棒をくっつけ、
そこに糸で
パンティの絵をぶら下げました」
弟子の北小岩くんであった。
|
北小岩 |
「先生から
伝授された方法でございますが、
ただ走るよりも
何倍もやる気がでてまいります」
|
このようにくだらないことを吹き込んだのは、
やはり先生と呼ばれるカスであった。
|
小林 |
「どや。
陸上選手並みの速度が出たやろ」
|
北小岩 |
「あっ、先生」
|
小林 |
「明日はブラジャーの絵で
いってみよか。
その中身を描いてもええで」
|
北小岩 |
「そうでございますね。
わたくし、先生のお知恵に、
いつも大きな感動を・・・」 |
涙ぐむ必要があるのだろうか。
サササササッ〜〜〜
|
北小岩 |
「むっ。
不思議な動きでマウスが通りました」
|
小林 |
「マウスか。
俺の予感では、マウスは時代のキーに
なっていく気がしとる。
詳しい男がおるから、行ってみよか」 |
二人は、目の前にえげつない絵をぶら下げ、
マウスに詳しい男の家に急行した。
|
北小岩 |
「こんにちは。
先生がおっしゃっておりましたが、
マウスの重要性について
ご説明いただけますか」
|
マウスに
詳しい男 |
「私が超新型のマウスを
開発したんですよ」
|
北小岩 |
「開発?
マウスとは、
ネズミのことではないのですか」
|
マウスに
詳しい男 |
「これですよ」
|
北小岩 |
「わたくしも先生も
持ってはおりませんが、
パソコンに使うものですね」
|
マウスに
詳しい男 |
「そうですよ。
これをご覧ください」 |
男が動画を再生すると。
|
北小岩 |
「むっ!」 |
弟子の目ん玉が飛び出しそうになったのも、
むべなるかな。
動画には本物の女性のおっぱい。
その下部にテープでつけられた
マウスのコードがある。
男がマウスを操っているのだが、
マウスを大きく回すと乳房が回り、
小さく回すと乳首が回るのだ。
|
小林 |
「たいしたもんやな。
そや。
お前、イチモツに
マウスをつけてもらったらどや」
|
北小岩 |
「まったく気が進みませんが、
やってみます」 |
男は弟子のイチモツ下部に、
テープでマウスのコードを貼りつけた。
マウスを回すとイチモツが回り、
クリックするとイチモツがぴょこぴょこはねた。
時代のキーになるとはとても思えないが、
今後何かに応用できなそうな気もしないではない。 |
|
|