ビュッ
ブッブッ
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北小岩 |
「あ〜、あ〜、あ〜。
只今マイクのテスト中」
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小林 |
「どれ、貸してみい。
えへ、えへえへえへ〜。
お嬢さん、
はみ出してますよ〜」
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北小岩 |
「だいぶいい感じでございますね」
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下方に金色の玉が二つくっついているマイクを
テストしているのは、
肥溜め先生と金隠し弟子であった。
ピンッ ピンッ
ゴーン! ゴーン!
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北小岩 |
「このマイク、
相当の優れものでございます」
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小林 |
「そやな。
金の玉を弾いたら、
ええ音させとったな」
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どういうことかといえば、こういうことなのである。
某テレビ局の冬特集で
先生の町が取り上げられることとなった。
局の上層部と先生が、エロ本を通じての知り合いで、
師弟が女性リポーターと一緒に
リポートすることになったのだ。
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女性
リポーター |
「マイクの調子はいかがですか」
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北小岩 |
「そうでございますね。
金玉の調子が
特にいいようでございます」
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女性
リポーター |
「?
とにかく、参りましょうか」
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町の事情にはやたらと詳しい二人がまず向かった先は。
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小林 |
「ここやな」
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北小岩 |
「見事に木の葉が落ちてますね」
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女性
リポーター |
「褌姿の益荒男たちが
集まっていますが、
お祭りでもあるのですか」
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北小岩 |
「お祭りというほどでは
ないのですが、
葉っぱが落ちた木は
少しさみしいですよね」
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女性
リポーター |
「そうですね」
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北小岩 |
「ですから、
枝に自分の
イチモツをかたどった石膏を
つるすのです」
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小林 |
「インチキで
己を大きく見せれんように、
頑固一徹のおやじが
石膏チンをつくるから、
間違いなしや」
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女性
リポーター |
「・・・。
次の場所、
案内していただけますか」
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北小岩 |
「リスさんの冬眠はいかがですか」
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女性
リポーター |
「かわいい!
そういうのを待っていたんです!」
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小林 |
「あそこやな」
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女性
リポーター |
「裸同然の女の人が、
地面に向かって何か言ってますよ」
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小林 |
「耳を澄まして聞いてみい」
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裸同然の女 |
「いや〜ん、そんなとこ、
歯で突っつかないで。
どんぐりじゃないんだから。
ああ〜ん!」
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女性
リポーター |
「どういうことでしょう」
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小林 |
「冬眠中のリスが
エッチな夢を見られるように、
あえぎ声を
送り込んでいるんやな」
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女性
リポーター |
「・・・。
こんなくだらない町、
テレビで流せるか!
いい加減にしてよ!!」
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怒って帰ってしまった。
単に選んだ町が最悪だったというだけの話ですね。
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