KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百弐拾八・・・冬情景

ビュッ

ブッブッ

北小岩 「あ〜、あ〜、あ〜。
 只今マイクのテスト中」
小林 「どれ、貸してみい。
 えへ、えへえへえへ〜。
 お嬢さん、
 はみ出してますよ〜」
北小岩 「だいぶいい感じでございますね」

下方に金色の玉が二つくっついているマイクを
テストしているのは、
肥溜め先生と金隠し弟子であった。

ピンッ ピンッ

ゴーン! ゴーン!

北小岩 「このマイク、
 相当の優れものでございます」
小林 「そやな。
 金の玉を弾いたら、
 ええ音させとったな」

どういうことかといえば、こういうことなのである。

某テレビ局の冬特集で
先生の町が取り上げられることとなった。
局の上層部と先生が、エロ本を通じての知り合いで、
師弟が女性リポーターと一緒に
リポートすることになったのだ。

女性
リポーター
「マイクの調子はいかがですか」
北小岩 「そうでございますね。
 金玉の調子が
 特にいいようでございます」
女性
リポーター
「?
 とにかく、参りましょうか」

町の事情にはやたらと詳しい二人がまず向かった先は。

小林 「ここやな」
北小岩 「見事に木の葉が落ちてますね」
女性
リポーター
「褌姿の益荒男たちが
 集まっていますが、
 お祭りでもあるのですか」
北小岩 「お祭りというほどでは
 ないのですが、
 葉っぱが落ちた木は
 少しさみしいですよね」
女性
リポーター
「そうですね」
北小岩 「ですから、
 枝に自分の
 イチモツをかたどった石膏を
 つるすのです」
小林 「インチキで
 己を大きく見せれんように、
 頑固一徹のおやじが
 石膏チンをつくるから、
 間違いなしや」
女性
リポーター
「・・・。
 次の場所、
 案内していただけますか」

北小岩 「リスさんの冬眠はいかがですか」
女性
リポーター
「かわいい!
 そういうのを待っていたんです!」
小林 「あそこやな」
女性
リポーター
「裸同然の女の人が、
 地面に向かって何か言ってますよ」
小林 「耳を澄まして聞いてみい」
裸同然の女 「いや〜ん、そんなとこ、
 歯で突っつかないで。
 どんぐりじゃないんだから。
 ああ〜ん!」
女性
リポーター
「どういうことでしょう」
小林 「冬眠中のリスが
 エッチな夢を見られるように、
 あえぎ声を
 送り込んでいるんやな」
女性
リポーター
「・・・。
 こんなくだらない町、
 テレビで流せるか!
 いい加減にしてよ!!」

怒って帰ってしまった。
単に選んだ町が最悪だったというだけの話ですね。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2012-12-16-SUN

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