北小岩 |
「あっ、初雪でございます」
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小林 |
「もともと白く美しい俺の心を、
さらに純白に染めるようやな」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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小林 |
「静寂の音に耳を遊ばせる。
優雅なひと時や」
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「そこのエッチそうなおねえちゃん、
雪合戦やろうよ」
静寂はすぐに破られた。
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小林 |
「なんや、あの糞ガキは」
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エッチ
そうな
おねえ
ちゃん |
「いやよ、濡れるし」
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びゅん
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糞ガキ |
「や〜い、
大きくてプルンプルンの
おっぱいに当てたぞ〜」
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エッチ
そうな
おねえ
ちゃん |
「やめて!」
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小林 |
「糞ガキ!
こちらがやりたくても
我慢していることを!!」
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北小岩 |
「幼いというだけで
セクハラが許される。
まことにもってうらやましい。
いや、なげかわしいでございます」
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小林 |
「雪合戦をすると見せかけ、
懲らしめとかんとな。
いけ」
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北小岩 |
「はい。
そこの糞ガ、いえ、おぼっちゃま。
おねえさまがいやがっております。
どうでしょう。
わたくしたちと、雪合戦をしませんか」
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糞ガキ |
「いいよ。してやるよ」
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(小声で)
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小林 |
「しめしめやな」
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北小岩 |
「思いっきり固く握ったやつを、
至近距離でぶつけてやります」
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二人が話している間隙を突き。
ドン! ブスッ!! ドン! ブスッ!!
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糞ガキ |
「や〜い!」
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小林&
北小岩 |
「うう!」
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小林 |
「あの糞ガキ、
雪だんごの表面に剣山を設置し、
急所にぶつけやがった」
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北小岩 |
「おいなりさんに、
刺さってしまいました」
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糞ガキに懲らしめられたのだった。
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小林 |
「すっかり心が冷え切ったな」
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北小岩 |
「そうでございますね。
広場に行って温まりましょうか」
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小林 |
「そやな」
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ぽかぽか〜〜〜
広場の真ん中には、
長さ30メートルほどの湯たんぽが置かれ、
50人ほどがあたっていた。
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小林 |
「両手を広げて
アジの開きのようになり、
べたっとくっついてるやつもおるな」
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北小岩 |
「町の風物詩でございます」
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先生の町にはろくでもないもの、
ろくでもないことが数多いのであるが、
巨大湯たんぽだけは、
ちょっといい話という気がしないでもない。 |