ビューッ
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北小岩 |
「風が強いでございますね」
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小林 |
「飛ばされんように
気をつけんとな」
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北小岩 |
「10年ほど前、友人と歩いていた時、
前方に大きな糞が落ちていたのです。
友人はジャンプして
避けたのですが、
突風が吹いて押し戻され、
結局糞を踏み抜いてしまいました」
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小林 |
「フン。
くだらん話やな。
お前の友人のようなレベルの低い奴と
同じ目にあうことはありえん。
おっ、糞が落ちとる」
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ぴょ〜ん
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小林 |
「どや。
ジャンプ力が違うやろ」
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ビューッ ビューッ ビューッ
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小林 |
「うお〜、とっとっとっ!」
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ドタッ
ベッチョ
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小林 |
「しまった!
糞の上に後ろ向きに
倒れてしまった!!」
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北小岩 |
「ちょうどお尻の穴の部分に
ついております。
いい歳こいた大人が
お漏らししたようにしか見えません」
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小林 |
「うう〜」
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へにゃへにゃへにゃ
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小林 |
「きっ、気を取り戻して、
高台に行ってみるか」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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気を取り戻しきれずに、
尻から犬の糞をぶら下げて
とぼとぼ歩く師匠であった。
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北小岩 |
「いつの間にか天文台ができております」
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小林 |
「中から手招きしとるな」
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北小岩 |
「行ってみましょう」
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タタタタタッ
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北小岩 |
「わたくしたちを
お呼びになっているようですが、
どうされたのですか?」
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天文台
の人 |
「望遠鏡の調子が悪くて。
下を向いたまま動かないんですよ。
上を向くように、
手伝っていただけますか」
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北小岩 |
「かしこまりました。
先生もこちらに来て
一緒に押していただけませんか」
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小林 |
「俺は下がった方を持ち上げるわ」
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先生はケツに糞をぶら下げているのが
ばれないように、天文台の人から離れた位置で
手伝う事となった。
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天文台
の人 |
「ではいちにのさん!」
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ギギギギ
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天文台
の人 |
「もう一回。いちにのさん!」
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ギギギギュン
キーン!!
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小林 |
「うう!」
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望遠鏡の先が勢いよく上がり、
先生の金的をとらえた。
先生の玉からいくつもの流れ星が出現したのを、
天文台の人と北小岩くんは観察した。
二人とも願い事はとなえなかった。 |