KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百伍拾八・・・祈祷師

「コンコン!コンコン!」

先生宅の隣の隣の隣の隣に住む
女性の様子がおかしい。

北小岩 「どうされたのでしょう」
町の
長老
「いかんな。
 狐に憑かれとるな」
北小岩 「どうすればよろしいのでしょうか」
町の
長老
「ここから歩いて69時間の村に、
 祈祷師がおるのじゃよ」
北小岩 「そうでございますか」
小林 「しゃあない」
北小岩 「先生がいかれますか」
小林 「俺は学術的な事で忙しいからな」
町の長老 「君は学者もやっているのかね」
北小岩 「いえ、まったく違います。
 エロ本の品評会に
 出席されるのでしたね」
小林 「まあそれはともかく、
 たまにはお前が
 ソロで行くのもええな」
北小岩 「わたくしが少しでも
 お役に立てるのであれば」

町を救うため、正義の弟子が立ち上がった。
3日間歩き続け。

北小岩 「この村でございます。
 すみません、そこのおばあさま。
 わたくし、村の祈祷師を
 探しているのですが、ご存知ですか」

おばあさまは顔を赤らめ。

おばあ
さま
「屋根に煙突状のものが
 ついている家じゃよ。
 あそこじゃよ」
北小岩 「ありました。
 煙突があるということは、
 冬、かなりの冷え込みなのですか」
おばあ
さま
「普通の家じゃ、
 突っかかってしまうんじゃよ」
北小岩 「そうですか。
 よくわかりませんが、
 行ってみます」

ついに目的の人物に会うことができた。
交渉がまとまり、みんなが首を長くして待つ町へ。

ブッブ〜〜〜ッ

小林 「北小岩や!
 変なクルマに同乗して
 帰ってきたで。
 運転席の真上のルーフに、
 穴が開いて何か突き出とる」
北小岩 「先生、連れてまいりました」

クルマのドアが、ガルウィングのように開き、
目的の人物が出てきた。

小林 「なんや!
 こいつは」
町の
長老
「わしは祈祷師を連れてくるように
 いったはずじゃが」

小林 「祈祷師じゃなく、
 鬼頭師や!!」

3メートルはあろうかというイチモツ上部に、
とてつもなくでっかい鬼頭が鎮座している。

狐に
憑かれ
た女
「何よ、これ!」

狐に憑かれた女がイチモツをコンコンすると、
巨大なモノがさらに巨大化した。

狐に
憑かれ
た女
「あっ、電線につく!」

ビビビ〜〜〜バリッ

切れて垂れ下がった電線が、
狐に憑かれた女にくっついた。

ビビビビビビ〜〜〜

狐に
憑かれ
た女
「ああ!」

身の危険を感じた狐が飛び出した。

小林 「見ろ! 逃げてくで」
狐に
憑かれ
た女
「あれ?
 私、どうしたのかしら」

祈祷師ではなく、鬼頭師が救ったのだった。
めでたしめでたし。

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2013-07-14-SUN

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