北小岩 |
「台風の季節でございますね」
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小林 |
「そやな。
虫の知らせで、
とてつもないのが
来そうな気がするんや」
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北小岩 |
「わたくし、
台風情報を見てまいります」
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小林 |
「ええ心がけや。
備えあれば金蹴りなしやからな」
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相変わらずわけのわからない師であるが、
弟子は愚かな師のためにダッシュをかけた。
ダダッ
「ピンポーン! 気象ニュースです!!」
家には映らないテレビしかないので、
よその家の窓下にしゃがみ込み、耳をすます。
『裏筋島付近で発生した台風69号は、
一目散に日本に向かっております』
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北小岩 |
「やはり、
先生の直感通りこちらに来ますね」
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『台風は日本に到着し次第進路をかえ、
小林先生宅を直撃する予定です。ざまあみろ!』
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北小岩 |
「なんと!」
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『先生はどうなっても構わないのですが、
貴重なエロ本だけが心配です』
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北小岩 |
「ご心配いただき、
ありがとうございました。
こうしてはいられません、
お知らせせねば!」
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ダダッ
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北小岩 |
「大変です!
台風69号がお家を直撃いたします。
先生はどうなっても構わないのですが、
エロ本が」
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小林 |
「なに?」
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北小岩 |
「はっ!
ともかく、台風に
指名されたようなのでございます」
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小林 |
「なんとかせにゃあかんな」
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北小岩 |
「そういえば先日、
台風一家を名乗る方々が
近隣に越してまいりました。」
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小林 |
「どういうこっちゃ」
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北小岩 |
「噂では、
台風に対抗できる方々らしいです」
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小林 |
「背に腹はかえられんな。
頼んでみるか」
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トントン トントン
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台風
一家の人 |
「おう、何か用か」
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北小岩 |
「台風が先生宅に向かっておりまして、
それを防いでいただきたいので
ございます」
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台風
一家の人 |
「俺たちを安くみるなよ」
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小林 |
「これでいかがかな」
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先生が桐の箱を渡す。
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台風
一家の人 |
「むっむっ。世の中に、
これほどまでにえげつない
エロ本が存在するとは・・・」
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北小岩 |
「あっ!
あちらから
強烈な台風がやってまいりました!」
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小林 |
「たのむで〜!」
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台風一家の人はパンツを脱ぐと、
尻を天に向け、肛門を開いた。
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台風
一家の人 |
「そろそろお開きだね!」
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ゴーッ!
あら不思議。
竜巻状の台風が、肛門から吸い込まれていくでは
ありませんか。
全部入りきると。
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ゲップ
台風はかわいいゲップになりました。
めでたしめでたし。
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