ザクッ ザクッ ザクッ
枯葉を踏みしめながら歩く男が二人。
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小林 |
「おっ、ギンナンや!」
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北小岩 |
「まだ拾われていなかったので
ございますね」
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小林 |
「ギンナンはうまいが
なにぶん臭い」
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北小岩 |
「その臭きものをとりのぞき、
欲する方と物々交換することで、
わたくしたちは秋の食卓に
彩りを添えてきたのでございます」
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小林 |
「そうと決まれば」
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北小岩 |
「前進あるのみでございます」
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ザッザッザッザッザッザッ
ぐにゅ
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小林 |
「むっ、この感触は!
北小岩、気をつけろ!!」
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ザッ
ぐにゅ
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北小岩 |
「時、すでに遅しでございます!」
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ずずずずずず
「わ〜い、ひっかかった!」
ギンナンが入ったカゴが動く。
落ち葉をのせてカモフラージュしてあったので、
二人は何も疑わずに近づいたのだが、
要するにガキがギンナンのカゴの前に
糞をセットしていて、
踏まされてしまったわけである。
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北小岩 |
「ううう!」
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小林 |
「気を取り直していこか。
今、小股が割れた女が、
ヨガ教室の中に入っていったな」
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北小岩 |
「はい」
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小林 |
「行ってみよか」
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とんとん
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北小岩 |
「申し訳ございません。
わたくしたち、お金は合計4円しか
持っておりませんが、
見学させていただきにまいりました」
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小股が
割れた女 |
「どうぞどうぞ。
そこで服を全部脱いでください」
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小林&
北小岩 |
「?」
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小股が
割れた女 |
「ご存知のように、
ヨガには様々なポーズがあります。
まずあなたは、
万歳のポーズをとってください。
そのまま動かなければ、
私がエッチなご褒美をさしあげます」
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小林 |
「そんなのわけないわ。
エッチな褒美はいただきや」
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両手をあげたその時、
同じポーズをとったむさい男が近づき、
わきのしたを先生の鼻に近づけた。
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小林 |
「うげ〜、すげぇわきがや!
これは『ヨガのポーズ』ではなく、
『ワキガのポーズ』や!」
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小股が
割れた女 |
「動いたわね。はい、失格。
じゃあ次あなた。
イカのポーズをとってみて」
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北小岩 |
「こうでございますか」
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弟子はその場に座り、
必死にイカのような恰好をした。
するとそこに、同じポーズをとった
むさい男が近づき、
ちんちんを北小岩くんの鼻に近づけた。
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北小岩 |
「うぎょ〜、
すごい臭さでございます!
これは『イカのポーズ』ではなく、
『イカ臭いポーズ』でございました!」
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小股が
割れた女 |
「動いたわね。はい、失格。
では、今日のヨガレッスンを
終了します」
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小股が割れた女が、なんの目的で
このヨガ教室を開いているのか、よくわかりませんね。 |