KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の四百七拾六・・・ジム


空き地に男子が二人。

小学生
の糞ガキ
「お前、弱そうだな」
北小岩 「何をおっしゃいますか。
 わたくしがやせっぽちだから、
 そういうことを
 おっしゃるのでございますね」
小学生
の糞ガキ
「風に飛ばされそうじゃんか」
北小岩 「そんなことはございません。
 わたくしはこう見えても、
 やせの太マラでございます」
小学生
の糞ガキ
「お前、何言ってんの」
北小岩 「間違えました」
小学生
の糞ガキ
「ともかく俺と勝負しろよ」
北小岩 「もちろんでございます。
 どういたしますか。
 指相撲などはいかがですか」
小学生
の糞ガキ
「甘っちょろいこと言ってんなよ。
 30メートル先に
 でっけえ糞があるからよ。
 そこまで押し相撲をして
 踏んだ方が負けにしようぜ」
北小岩 「かしこまりました」
小学生
の糞ガキ
「じゃあいくぞ。
 はっけよいのこった」

ズッ ガツッ

北小岩 「いくらなんでも、
 身長にして30センチ、
 体重も30キロは勝るであろう
 わたくしが、こんなこわっぱに
 負けるわけがございません」

ググッ

北小岩 「むっ、見かけよりも
 力があるでございます」

ずずずずずずずずずずずずずずずずず
ずずずずずずずずずずずずず〜〜〜

北小岩 「しまった!
 もうすでに、
 29メートル70センチほど
 押されてしまいました。
 このままでは糞を
 踏み抜いてしまいます。
 うっちゃりしかございません。
 えいっ! あっ」

ふらふら〜 ずぼっ

北小岩 「うっちゃろうとしたら、
 足がもつれて
 結局自分で
 糞を踏み抜くことに
 なってしまいました」
小学生
の糞ガキ
「汚ねえ!
 お前なんか、あっちいけ。
 しっしっ」

とぼとぼ

小林 「どうした北小岩、
 元気がないようやが」
北小岩 「あっ、先生。
 わたくし、足腰が弱く、
 小さな糞ガキと相撲をして
 自分で糞を踏み抜いて
 しまったのです」
小林 「何言っとるのか
 わけわからんが、ともかく
 足腰を鍛える必要があるな。
 町はずれにジムができたんやが、
 今ならタダでお試しできるらしい。
 行ってみよか」

師弟は相撲のすり足で、ジムに向かった。

「いらっしゃいませ」

ミニスカートからパンティがもろに見えている
インストラクターが近づいてきた。

小林 「こいつの足腰を
 鍛えたいんやが」
ミニスカ
ートから
パンティ
がもろに
見えて
いる
インスト
ラクター
「かしこまりました」
北小岩 「トレーニングする前に、
 お小水をしてきても
 よろしいですか」
ミニスカ
ートから
パンティ
がもろに
見えて
いる
インスト
ラクター
「どうぞ」

ミニスカートからパンティが
もろに見えているインストラクターは、
北小岩くんが放尿を始めた頃合いを見計らい、
リモコンのレバーを引いた。

北小岩 「あれ?
 便器が前進してまいりました。
 足腰に力を入れないと、
 わたくしが倒れてしまい、
 大変なことに」
ミニスカ
ートから
パンティ
がもろに
見えて
いる
インスト
ラクター
「先ほどの方は、
 今トイレで
 足腰を鍛えております。
 もう少し、
 負荷をかけてみますね」

ぎゅい〜ん

北小岩 「たっ、耐え切れません!
 うわ〜」

じょぼじょぼじょぼ

転倒した北小岩くんの顔に、
虹のような軌道を描いた尿が降り注いだ。
このジムでは、他にどのような
トレーニングをしているのか
聞きたい気もするが、
ろくでもないものであることだけは確かであろう。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2013-11-17-SUN

BACK
戻る