とんとん とんとん
先生宅の門をたたく音がする。
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北小岩 |
「珍しく、お客様が参りました」
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とんとん とんとん とんとん
「入ってますか」
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北小岩 |
「入ってますよ」
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まるでトイレ(大)のような会話がなされ。
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北小岩 |
「こんにちは。
何か御用でございますか」
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「まずはトイレをお借りできますか」
客人は一目散に厠をめざし、大をし終えると。
「私はここから20キロ離れた港町の
町長をしています。
今、町で至上主義が蔓延して
大変なことになっているんです。
小林先生の噂を耳にしまして、
何とか解決していただきたく」
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小林 |
「そういうことか。
そこまで頼まれれば、
いやとはいえんな。
俺も哲学や思想は
専門分野と言っても過言やない。
だが、解決させたあかつきには、
気持ちええことが待っとるんやろな」
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町長 |
「もちろんですよ。
ウハウハな思いをしていただきます」
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商談はまとまり、
三人は徒歩で20キロ先の港町へ。
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北小岩 |
「至上主義と言うのは
とても難しそうで、
わたくしの頭では
到底理解できません」
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町長 |
「いえ、それほど難しいことじゃ」
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ボチャン!!
「キャ〜!」
「たすけてくれ〜」
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町長 |
「あっ、まただ。
待ってろ」
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男にむかっておめこ型の浮き輪を投げた。
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小林 |
「なるほどな。
落ちる前にたまたま俺は、
奴の股間を見た。
そこには長さ69センチ、
直径30センチはあろうかという
イチモツがそびえておった。
どう考えても、
特殊シリコンで巨大にしとるんやろ」
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北小岩 |
「ということは、
至上主義と言うのは」
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町長 |
「その通りです。
この町には
『ちんちん至上主義』が蔓延し、
その弊害が出ているのです。
彼は彼女に自慢のイチモツを見せて
気を引こうとしたのですが、
バランスを崩して
海に落ちてしまったのです」
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「げげっ! 勘弁してくれ!!」
道路の向こうから男の悲鳴が聞こえた。
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北小岩 |
「1メートル以上ある
細長いおちんちんを出している男が
立小便をしようとして、
イチモツがヘビに
からまれました!!」
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町長 |
「彼は己のブツを長くするために、
毎日縄でちんちんを
牛車に結び付けて
ひかせていたのです。
しかし、用を足そうとしたところ、
散歩をしていたメスヘビが
ご立派なモノを見て、
色気づいてからんだのです」
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小林&
北小岩 |
「・・・」
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その後、今まで培ってきた哲学や思想で
二人に論駁を試みた先生であったが、
至上主義に邁進する者たちを説得するのは
不可能であった。
海に落ちた男、メスヘビにからまれた男から、
「じゃあ、お前ちんちんを見せてみろよ!」
と言われ、彼らのちんちんは
何の細工をしなくとも
先生のモノの倍はあることに気づき、
戦意を喪失したからである。 |