北小岩 |
「わたくし、
とても暇なのでございますが、
いかがいたしましょうか」
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小林 |
「いろんなパンティを
思い浮かべてみるのは、どや」
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北小岩 |
「何度も試みたことがございます」
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小林 |
「ほう。それで」
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北小岩 |
「108枚までは
イメージできるのでございます。
しかし、その先が」
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小林 |
「その先がどした」
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北小岩 |
「巨大な縮れ毛のお化けが現れ、
先に進めないのでございます」
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小林 |
「108という数字がキーやろな。
お前がまだまだ煩悩を
超越できておらんことの証左や」
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一見、心理学的分析がおこなえそうではあるが、
冷静に考えれば単にくだらないだけのこと。
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小林 |
「それはええとして、
隣町にえらく繁盛している
食いもの屋ができたそうやな」
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北小岩 |
「噂にうかがっております」
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小林 |
「エロ本友だちの
居酒屋のおやじから、
様子をさぐってきてくれと
言われとる。
行ってみよか」
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師弟はお尻の穴をたたいて
鼓のような音をさせながら、
繁盛店に向かった。
ぞろぞろぞろ
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小林 |
「並んどるな」
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北小岩 |
「男の方ばかりの気が
いたします」
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ガラッ
「まいど〜」
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小林 |
「みたか」
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北小岩 |
「はい。
お店の方が
忍者の格好をしておりました」
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小林 |
「そこの君。
ちょっとええかな」
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店から
出て
きた人 |
「はい」
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小林 |
「店の奴はなぜ
忍者の格好をしとるんや」
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店から
出て
きた人 |
「ここのマスターは
甲賀忍者の末裔なんです。
その名を『こうがんさわる』と
いいます。
また、あだ名は
『マスター・ベーション』とも」
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小林 |
「忍者としての鋭さが
まったく感じられんな。
見たところ、
目ぼしい料理があるとは
とても思えんが、
なんでこの店は混んどるんや?」
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店から
出て
きた人 |
「マスターが
ふにゃちん野郎に見えますが、
どうしてどうして。
さすがに忍者の家系だけあって、
常人の目では見えないほど
速い動きができるのです」
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北小岩 |
「お料理を作るスピードが速いから、
人気なのでございますか」
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店から
出て
きた人 |
「そうではないんです。
マスターに町に住んでいる
好きな女性の名前をつげます。
すると彼は素早い動きを駆使し、
その女性のおっぱいや
秘所を触ってきます。
動きが速すぎて見えないため、
女性は触られた感触はあるものの、
何が起きたのか
まったく理解できません」
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北小岩 |
「凄まじいお話でございますね。
しかし、それがお料理と
どう関係するのですか」
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店から
出て
きた人 |
「パイオツに触れた手で
おっぱい饅頭をつくったり、
秘所を触った手で
あわびのお吸い物を仕上げたり
するのですが、
それが人気を呼んでいる
秘密なんですよ」
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小林&
北小岩 |
「・・・」
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一言でいってしまえば、
ろくでもない料理屋というだけのことであろう。 |