小林 |
「ふぁ〜くしょ〜ん!」
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北小岩 |
「お風邪をひかれましたか」
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小林 |
「イチモツが冷えんように、
寝る前に褌をきつく締めた」
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北小岩 |
「はい」
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小林 |
「だが夜中に尿意に襲われ、
大量に放尿する運びとなった。
ところが、
寝ぼけていてほとんどが
手にかかってしまったんや。
仕方ないから水道で洗ったものの、
つい褌で拭いてしまってな」
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北小岩 |
「そうでございましたか。
この冷え込みの中、
びしょびしょの褌で
イチモツを包んでしまっては
厳しいでございますね」
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小林 |
「そうなんや。
隙間風でさらに
褌が冷やされたため、
ちんちんが霜焼け気味になって
風邪をひき」
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これ以上聞いても意味のない、
どうでもよい話であった。
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小林 |
「それにしても、腹が減ったな。
ひさしぶりにおやつでも
食いたいわな」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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小林 |
「名案はないんか」
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北小岩 |
「以前、
教会で飼っていた子犬が逃げ出し、
なぜかわたくしのところに
来たことがありました。
教会に届けた際、
礼拝をどうぞという話になり、
その後にビスケットを
いただいた記憶がございます」
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小林 |
「それや!」
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二人は股間の上で十字を切り、教会に向かった。
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北小岩 |
「厳かでございますね」
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小林 |
「そやな。
おっ、聖歌隊や」
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♪ 主は〜 子羊が大好きです〜
子羊が迷っても〜 どこかにみちびかん〜
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小林 |
「聴いたことのない讃美歌やが」
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北小岩 |
「心が洗われますね」
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神父
さん |
「ではみなさま、主より、
ビスケットのプレゼントです。
ひとつとって、
前の方にまわしてください」
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北小岩 |
「先生とわたくしの分を
いただきまして、前の方に。
はい、どうぞ」
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前の方 |
「ありがとう」
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北小岩 |
「素晴らしい聖歌隊の歌でしたね」
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前の方 |
「そうなのですが・・・」
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北小岩 |
「どうかされたのですか」
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前の方 |
「近頃、聖歌隊の方々が
頭の中に住みついて、
みょ〜な歌をうたったりして、
困っているんですよ」
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北小岩 |
「どんな曲なのですか」
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前の方 |
「シューベルトの野ばらなのですが、
『♪ わたしは〜 見〜せ〜た〜
パンツのな〜か〜』
という歌詞で、
女性の聖歌隊が歌うと
とても気になるのですね」
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北小岩 |
「そうでございますか」
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前の方 |
「それだけではなく、
彼女たちはキャンドルを
持っているのですが、
お互いに蝋を垂らしあったり
しているんですよ」
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北小岩 |
「そっ、それは・・・。
あなた様の頭に
住んでいらっしゃるのは、
聖歌隊ではなく、
性歌隊のようでございますね」
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教会を訪れてさえくだらない。
主は彼らのことを、どのように見ているのであろうか。 |