KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百六・・・信号

梅雨本番。
なめくじのような雰囲気で
信号待ちをしているのは、恥垢師弟であった。

小林 「歩行者用の信号が
 三つになっとる」
北小岩 「そうでございますね。
 上が赤で止まっている人、
 下が青で歩いている人」
小林 「だがその下に、
 第三の信号とでも呼ぶものが
 ついておる」
北小岩 「お楽しみ信号と
 書かれております」

その時、
道の向こうに設置されている箱の前面が開き、
ミニスカートの女性が現れた。

ミニ
スカート
の女性
「信号待ちって退屈でしょ。
 だから私が、
 退屈を退治しちゃうわ」
小林 「よくわからんが、
 ええことが始まる気配やな」
北小岩 「そうでございますね」
ミニ
スカート
の女性
「だけど信号はちゃんと守ってね」
小林&
北小岩
「は〜い」
北小岩 「今は普通に赤でございますね」
小林 「むっ、第三の信号が点滅した」
北小岩 「え〜と、
 『パンチラ』という文字が
 出ました」

ミニスカ女性が、
もともと見えているのではないかというほど
短いスカートを指でつまんで上にあげる。

小林&
北小岩
「うお〜〜〜!」

ミニ
スカート
の女性
「待ってる間、楽しんでね〜〜〜」
小林&
北小岩
「は〜〜〜〜〜〜い」
北小岩 「また点滅を始めました!」
小林 「今度はもっと
 凄いことになること、
 間違いなしや」

ところがメインの信号が青に変わってしまい。

ミニ
スカート
の女性
「信号は守らなきゃね」

師弟はしぶしぶ横断歩道を渡る。

小林 「こちら側からでは、
 箱の中が見えんな。戻るか」
北小岩 「当然でございますね」

再び横断歩道を渡り、
先ほどの位置へ。

小林 「下半身がわくわくするな」
北小岩 「点滅を始めました」
小林 「おお!
 『赤貝』と出とるわ!!」
ミニ
スカート
の女性
「赤貝、行くわよ〜〜〜」
小林 「せっかくの赤貝やが、
 遠すぎてよう見えんな」
北小岩 「そうでございますね」

二人は夢遊病者のように、
横断歩道をふらふら進んでいく。
ミニ
スカート
の女性
「信号は守らなきゃダメって
 いったじゃない。
 赤なのに渡ったわね。
 仕方ないわ」

女性がボックスにあるレバーを引くと。

小林&
北小岩
「うわ〜〜〜」

横断歩道に落とし穴があり、
二人は真っ逆さま。

小林 「なんやこれは!」
北小岩 「犬の糞が敷き詰めてあります。
 臭いでございます〜〜〜」

ルールを破ったために、
お仕置きされてしまったのだ。
それにしても、第三の信号って、
いったい何なんでしょ。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2014-06-15-SUN

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