知り合い
の社長 |
「先生!」
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小林 |
「おっ、久しぶりやな」
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知り合い
の社長 |
「半年前の
エロ本の見本市以来ですね」
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小林 |
「そやな」
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先生は単刀直入にいえば
たいしたことのない人物なのであるが、
エロ本の目利きという特殊能力があり、
エロを欲する社長たちから、
意外に懇意にされているのである。
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小林 |
「あのエロ本は元気か」
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知り合い
の社長 |
「そうですね。
三日ごとにお世話になってますよ」
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知り合い
の社長
&小林
&北小岩 |
「あはははははは!」
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知り合い
の社長 |
「ところで
食事はすみましたか」
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小林 |
「まだやな」
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知り合い
の社長 |
「ちょうどよかった。
たまには先生方にも、
栄養をとっていただきたいと
思いまして」
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小林 |
「ほほう」
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知り合い
の社長 |
「回転ずしなどいかがでしょう」
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小林 |
「ありがたいことやな」
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北小岩 |
「わたくし、
二日前に公園で
遊んでいる子どもからいただいた
飴玉を飲み込んで以来、
何も食べておりません」
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小林 |
「俺も隣の家から落ちてきた柿を、
鳥と競い合って
勝って食べて以来や」
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北小岩 |
「そのような状況の中、
お寿司をいただけるなんて」
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弟子は目に涙をためている。
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知り合い
の社長 |
「それほどのことではないですが、
近頃その店では
ちょっとしたサービスを
しています」
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小林 |
「ともかく急ごうか」
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三人は町はずれにある回転ずし屋へ。
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知り合い
の社長 |
「さあさあ、
好きなものをとってください」
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師弟がかっぱ巻きをとり、
ほおばっていると。
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北小岩 |
「むっ、
あちらをご覧ください」
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小林 |
「おおっ!」
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なぜか皿の上に、
パンティがのっているのである。
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小林 |
「どういうこっちゃ!」
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知り合いの社長が指差す方を見ると。
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北小岩 |
「三丁目の美人奥さんで
ございます。
もしやあの方の」
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知り合い
の社長 |
「そうなんですよ。
脱ぎたてほやほやのパンティを
回すと、パンティ提供者に
豪華あわびが
サービスになるんですよ」
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小林 |
「むっ、
奥さんが赤貝をとり、
ミニスカートの中に持っていき、
皿に戻したようやが」
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知り合い
の社長 |
「赤貝タイムですね。
私たちは、
貝合わせと呼んでます。
さあ、お楽しみください」
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いったいこの回転ずし屋はなんなのだろう。
先生の町内には、
ろくでもないお店ばかりある。 |