小林 |
「なあ、北小岩」
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北小岩 |
「はい」
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小林 |
「俺たち、
心はどこまでも
清いと思うんやが、
金はどこまでも
なさすぎる気がせんか」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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小林 |
「基本的に所持金は、
お前が2円、
俺が2円の計4円や」
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北小岩 |
「基本的に切手などをのぞくと、
ほとんど何も買えませんね」
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小林 |
「そろそろ一攫千金を
狙う時が来たな」
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北小岩 |
「一攫玉金でございますか」
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小林 |
「巨万の富を手に入れれば、
玉金の活動も
当然活発になるやろな。
ともかく金持ちの社長から、
先生も1円玉ではなく、
たまには100円玉を持ちなさい
ということで、
競馬場の入場料をもらったんや。
これで4円生活ともおさらばやな」
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師弟は勇んで競馬場に駆け付けた。
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小林 |
「まず、競馬の通は
パドックに行かねばならん」
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北小岩 |
「先生は馬の体調が
読めるのでございますか」
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小林 |
「当たり前や。
俺もその昔、馬並みの名を
欲しいままにした男や」
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そんなことはない。
先生のブツは、今では
ペットボトルのふた並みと呼ばれている。
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小林 |
「むっ!
通常とパドックの様子が違う」
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北小岩 |
「男の方々が
ブツを出して立ってます」
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パドック
で賭けを
している
人 |
「マッチョタイプが強いか、
痩せて弱そうな奴が強いか。
逆をついて、
痩せて弱そうな奴に賭けるか」
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どうやらここでは、
男たちが賭けの対象になっているらしい。
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小林 |
「馬が入ってきたで」
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ダダダダッ ボグッ
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北小岩 |
「男の方々の股間を
次々蹴っていきます」
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うぐぐぐぐぐ
男たちが次々に倒れていくが、
痩せて弱そうな奴だけが
奇跡的に立ち残った。
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パドック
で賭けを
している
人 |
「やったぜ!」
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払い戻し窓口に走る。
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小林 |
「過酷な競馬があったもんやな」
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レース
呼び込み
人 |
「次のレース、
騎手として出てみないかい。
優勝者には、
一年間遊んで暮らせる賞金と
ウハウハなプレイがついてるよ。
ただし、出られるのは
イチモツ自慢のものだけだ」
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北小岩 |
「イチモツの大きさが
関係するようでは、
わたくしたちは出られませんね」
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小林 |
「お前は出られんが、
俺は出られる」
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先生は強引に参加を認めさせた。
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レース
呼び込み
人 |
「このレースは、鞭のかわりに
ちんちんで馬をたたき
鼓舞するのです」
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ガシャッ
ゲートが開き、
イチモツ自慢の男たちが
ブツで馬をたたく。
だが、先生のイチモツは小さすぎて、
馬をたたくことができない。
しまいに馬鹿にされ、
馬はゲートの中に戻ってしまった。
ガシャッ
突然ゲートが閉まった。
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小林 |
「うげ〜〜〜!」
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運悪く、先生のブツが
閉まったゲートに挟まれてしまった。
悲惨といえば、
これほど悲惨なことはないが、
どうでもいいといえば、
これほどどうでもいいことはないであろう。 |
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