KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百弐拾伍・・・競馬

小林 「なあ、北小岩」
北小岩 「はい」
小林 「俺たち、
 心はどこまでも
 清いと思うんやが、
 金はどこまでも
 なさすぎる気がせんか」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「基本的に所持金は、
 お前が2円、
 俺が2円の計4円や」
北小岩 「基本的に切手などをのぞくと、
 ほとんど何も買えませんね」
小林 「そろそろ一攫千金を
 狙う時が来たな」
北小岩 「一攫玉金でございますか」
小林 「巨万の富を手に入れれば、
 玉金の活動も
 当然活発になるやろな。
 ともかく金持ちの社長から、
 先生も1円玉ではなく、
 たまには100円玉を持ちなさい
 ということで、
 競馬場の入場料をもらったんや。
 これで4円生活ともおさらばやな」

師弟は勇んで競馬場に駆け付けた。

小林 「まず、競馬の通は
 パドックに行かねばならん」
北小岩 「先生は馬の体調が
 読めるのでございますか」
小林 「当たり前や。
 俺もその昔、馬並みの名を
 欲しいままにした男や」

そんなことはない。
先生のブツは、今では
ペットボトルのふた並みと呼ばれている。

小林 「むっ!
 通常とパドックの様子が違う」
北小岩 「男の方々が
 ブツを出して立ってます」
パドック
で賭けを
している
「マッチョタイプが強いか、
 痩せて弱そうな奴が強いか。
 逆をついて、
 痩せて弱そうな奴に賭けるか」

どうやらここでは、
男たちが賭けの対象になっているらしい。

小林 「馬が入ってきたで」

ダダダダッ ボグッ

北小岩 「男の方々の股間を
 次々蹴っていきます」

うぐぐぐぐぐ

男たちが次々に倒れていくが、
痩せて弱そうな奴だけが
奇跡的に立ち残った。

パドック
で賭けを
している
「やったぜ!」


払い戻し窓口に走る。

小林 「過酷な競馬があったもんやな」
レース
呼び込み
「次のレース、
 騎手として出てみないかい。
 優勝者には、
 一年間遊んで暮らせる賞金と
 ウハウハなプレイがついてるよ。
 ただし、出られるのは
 イチモツ自慢のものだけだ」
北小岩 「イチモツの大きさが
 関係するようでは、
 わたくしたちは出られませんね」
小林 「お前は出られんが、
 俺は出られる」

先生は強引に参加を認めさせた。

レース
呼び込み
「このレースは、鞭のかわりに
 ちんちんで馬をたたき
 鼓舞するのです」

ガシャッ

ゲートが開き、
イチモツ自慢の男たちが
 ブツで馬をたたく。
だが、先生のイチモツは小さすぎて、
馬をたたくことができない。
しまいに馬鹿にされ、
馬はゲートの中に戻ってしまった。

ガシャッ

突然ゲートが閉まった。

小林 「うげ〜〜〜!」

運悪く、先生のブツが
閉まったゲートに挟まれてしまった。
悲惨といえば、
これほど悲惨なことはないが、
どうでもいいといえば、
これほどどうでもいいことはないであろう。
 

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2014-10-26-SUN

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