ダダダダッ
「先生も一緒に、ダッシュをかけませんか」
冷え込みの厳しい朝、
さわやかに全力疾走しているのは、
弟子の北小岩くんであった。
「まだ、目が覚めとらんし、
ちんちんも覚めとらん」
わけのわからないことをのたまっているのは、
ご存知恥垢先生であった。
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北小岩 |
「全身に熱き血潮が
めぐっていく感じが
いたしますよ」
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小林 |
「微妙に嫌な予感がするで」
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北小岩 |
「先生の思い過ごしでございますよ」
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ダダダダッ
ドタッ
ベッチョッ
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小林 |
「大丈夫か!」
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北小岩 |
「うわ〜!
大量のつぶれたギンナンの上に、
顔から倒れてしまいました」
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小林 |
「顔面にべっとりや。
んっ!
くせ〜〜〜〜〜!」
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北小岩 |
「わたくしの鼻にも、
ダイレクトに匂いが
入ってまいります」
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小林 |
「市井の者らは、
お前が顔から
糞を漏らしたようにしか
考えんで」
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北小岩くんは、
みるみる悲しみの淵に沈んでいく。
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小林 |
「まあ人生、
悪いことばかりやない。
向こう正面にある町で、
密かにドミノの練習を
行っているという話や。
行ってみよか」
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先生と弟子は、ギンナンの匂いを深呼吸し、
その臭さを原動力に
向こう正面にある町に向かった。
その町は何のとりえもないのだが、
ドミノ大会では常に上位入賞を果たしている。
今年の大会に向けて
秘密特訓を行なっているのだが、
先生のエロ本友だちが
リーダーになっているため、
顔パスで見学できるのであった。
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小林 |
「やっとるやっとる」
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北小岩 |
「どうしたことでございましょうか。
全裸の男が延々と並んでおります」
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ドタドタドタッ
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北小岩 |
「倒れていきます。
あっ、各自股間の膨らんだものが
つっかえ棒のようになり、
完全には倒れずに、
美しい形を保っております」
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小林 |
「あまり見たいとも
思わんもんやが、
ある意味見事やな」
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ボキッ
ボキッ
ボキボキッ
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ドミノを
している
男たち |
「うげ〜〜〜!」
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北小岩 |
「体を支えきれずに、
イチモツが折れ始めた模様です!」
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小林 |
「こやつらは、
そこまで体を張っとるわけか!
見上げたもんや!」
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はたしてそうであろうか。
体を張るなら、もっと有意義な張り方が
あるような気がしてならない。 |