KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百四拾壱・・・ポール

ぽわわ〜ん

小林 「まだ冬とはいえ、
 ぬるい日も増えてきたな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「散歩日和やな」
北小岩 「このところ、
 寒すぎて控えておりましたからね」
小林 「携帯は持ったか」
北小岩 「はい、ここにございます」
小林 「ではいくか」

二人は公園まで、のんびり歩いていく。

小林 「ついに俺たちも
 携帯を所持したわけやな。
 試してみるか」
北小岩 「のばしてみます」

びゅわわ〜〜〜ん

北小岩 「もしもし、
 巨根さんでございますか」
小林 「いいえ、超巨根です」
北小岩 「かなりよい出来栄えですね」
小林 「やはり携帯はええもんやな」

ちょきん

小林 「クソガキ、
 俺たちの携帯の命綱を切ったな!」
クソガキ 「おっさんたち、
 糸電話してるだけじゃん。
 古くせえよ」
小林 「なんやと!」

だだだっ

小林 「逃げよった」

現代の時の流れとは隔絶した先生たちが、
携帯とは訝しいと感じたが、
単に拾った紙コップ二つを
落ちていた糸でつなげただけのものだった。

北小岩 「とにかく結んでみます」


どん ぐしゃ

北小岩 「あっ!
 携帯を見ながら歩いている人に
 ぶつかられ、
 踏みつけられてしまいました」

どん

小林 「あの野郎、
 お年寄りにもぶつかったのに、
 あやまらずに行きやがった!」

にょきにょき

キーン

携帯を
見ながら
ぶつか
った奴
「いてえ!」

地中に埋まっていたポールが突然顔をだし、
そいつのポールを直撃した。

「たいした用もないのに迷惑を考えず、
 携帯だけを見ているやつめ!
 近頃、そんな輩が多すぎるから、
 にょきにょきポールを開発して、
 ポールにお仕置きしてやったんだ」
北小岩 「あなた様は?」


「ロング・ポール・ジュニアだ!」

いったいこの外国人は、何者なのだろう。
ともかく、携帯を見ながら
他の人に注意を払わない行為は、
大変迷惑であるとともに、
本人にとっても危険なことだ。
しばらく、
ロング・ポール・ジュニアの活躍に
注目したい。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2015-02-15-SUN

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