KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百六拾伍・・・発起人

ギラギラ〜

夏の太陽が、師弟の股間を照りつける。

バシャッ
小林 「気持ちええな」

バシャッ

北小岩 「生き返るでございます」

バシャッバシャッ

小林 「ちんちんが日干しになると
 使い物にならんからな」

バシャッバシャッ

北小岩 「玉も
 オーバーヒートをおこすと、
 取り返しがつきませんからね」

二人の夏の風物詩といえば、
ふるちんになってお互いの股間に
バケツの水をぶつけ合うことなのである。

「先生、お楽しみ中のところ申し訳ありませんが、
 興味深い社会現象が起こっています。
 ご同行いただけますでしょうか」

突然現れたのは、セクシャル社会学者の
珍保見守(ちんぽみまもる)氏であった。
師弟は服を着ると、氏の後をついていった。
そこはあるシンポジウムの会場。
清楚なスーツに身を包んだ、
上品な女性が司会をつとめる。

司会の
美人A
「みなさま、本日はお暑い中、
 チンポジウムに
 お集まりいただき、
 誠にありがとうございました」
美人A
の心の
<あっ、いけない。
 シンポジウムをチンポジウムって
 いっちゃった。
 もう間違えは許されない。
 慎重にいかなきゃ!>
司会の
美人A
「勃起人は
 天戸張男(てんとはりお)さん
 です」
美人A
の心の
<あっ、いけない。
 発起人を勃起人(ぼっきにん)って
 間違えちゃった>
天戸
張男
「ご紹介にあずかりました
 勃起人の天戸張男と申します」
天戸
張男氏
の心の
<やばい!
 ついつられて、発起人を勃起人と
 いってしまった。
 聴衆の目が、俺の股間を
 凝視している。
 何とか手を使わずに、
 股間を膨らませなければ>

むくむく

パチパチパチパチパチ!

数分後、見事に股間を膨らませた天戸氏は、
賞賛の拍手をいただいた。

珍保
見守

「次は懇親会の
 会場に行きましょう」

そこでも清楚なスーツに身を包んだ、
上品な女性が司会進行をつとめていた。

司会の
美人B
「みなさま、
 本日はお暑い中、
 懇チン会にお集まりいただき、
 誠にありがとうございました」
美人B
の心の
<あっ、いけない。
 懇親会を懇チン会っていっちゃった。
 もう間違えは許されない。
 慎重にいかなきゃ!>
司会の
美人B
「勃起人は
 間裸太(まらふとし)さんです」
美人B
の心の
<あっ、いけない。
 発起人を勃起人(ぼっきにん)って
 間違えちゃった>
間裸太 「ご紹介にあずかりました
 勃起人の間裸太と申します」
間裸太
氏の
心の声
<やばい!
 ついつられて、発起人を
 勃起人といってしまった。
 聴衆の目が、
 俺の股間を凝視している。
 何とか手を使わずに、
 股間を膨らませなければ>

しかし、何十分たっても
膨らませることはできなかった。

聴衆A 「何が勃起人だ!」
聴衆B 「股間も膨らませられなくて、
 勃起人を名乗るんじゃねえよ!」
聴衆たち 「そうだ! そうだ!」
小林&
北小岩
「・・・」

美人女性司会者が言い間違え、
そのせいで男が己の実力を問われる。
そのような現象が、
日本各地でおこっているらしい。
これから発起人をつとめる男たちは、
心してかかったほうがよさそうである。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2015-08-02-SUN

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