ギラギラ〜
夏の太陽が、師弟の股間を照りつける。
バシャッ
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小林 |
「気持ちええな」
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バシャッ
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北小岩 |
「生き返るでございます」
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バシャッバシャッ
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小林 |
「ちんちんが日干しになると
使い物にならんからな」
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バシャッバシャッ
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北小岩 |
「玉も
オーバーヒートをおこすと、
取り返しがつきませんからね」
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二人の夏の風物詩といえば、
ふるちんになってお互いの股間に
バケツの水をぶつけ合うことなのである。
「先生、お楽しみ中のところ申し訳ありませんが、
興味深い社会現象が起こっています。
ご同行いただけますでしょうか」
突然現れたのは、セクシャル社会学者の
珍保見守(ちんぽみまもる)氏であった。
師弟は服を着ると、氏の後をついていった。
そこはあるシンポジウムの会場。
清楚なスーツに身を包んだ、
上品な女性が司会をつとめる。
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司会の
美人A |
「みなさま、本日はお暑い中、
チンポジウムに
お集まりいただき、
誠にありがとうございました」
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美人A
の心の
声 |
<あっ、いけない。
シンポジウムをチンポジウムって
いっちゃった。
もう間違えは許されない。
慎重にいかなきゃ!>
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司会の
美人A |
「勃起人は
天戸張男(てんとはりお)さん
です」
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美人A
の心の
声 |
<あっ、いけない。
発起人を勃起人(ぼっきにん)って
間違えちゃった>
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天戸
張男 |
「ご紹介にあずかりました
勃起人の天戸張男と申します」
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天戸
張男氏
の心の
声 |
<やばい!
ついつられて、発起人を勃起人と
いってしまった。
聴衆の目が、俺の股間を
凝視している。
何とか手を使わずに、
股間を膨らませなければ>
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むくむく
パチパチパチパチパチ!
数分後、見事に股間を膨らませた天戸氏は、
賞賛の拍手をいただいた。
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珍保
見守 |
「次は懇親会の
会場に行きましょう」
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そこでも清楚なスーツに身を包んだ、
上品な女性が司会進行をつとめていた。
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司会の
美人B |
「みなさま、
本日はお暑い中、
懇チン会にお集まりいただき、
誠にありがとうございました」
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美人B
の心の
声 |
<あっ、いけない。
懇親会を懇チン会っていっちゃった。
もう間違えは許されない。
慎重にいかなきゃ!>
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司会の
美人B |
「勃起人は
間裸太(まらふとし)さんです」
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美人B
の心の
声 |
<あっ、いけない。
発起人を勃起人(ぼっきにん)って
間違えちゃった>
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間裸太 |
「ご紹介にあずかりました
勃起人の間裸太と申します」
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間裸太
氏の
心の声 |
<やばい!
ついつられて、発起人を
勃起人といってしまった。
聴衆の目が、
俺の股間を凝視している。
何とか手を使わずに、
股間を膨らませなければ>
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しかし、何十分たっても
膨らませることはできなかった。
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聴衆A |
「何が勃起人だ!」
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聴衆B |
「股間も膨らませられなくて、
勃起人を名乗るんじゃねえよ!」
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聴衆たち |
「そうだ! そうだ!」
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小林&
北小岩 |
「・・・」
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美人女性司会者が言い間違え、
そのせいで男が己の実力を問われる。
そのような現象が、
日本各地でおこっているらしい。
これから発起人をつとめる男たちは、
心してかかったほうがよさそうである。 |