KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百六拾六・・・散歩

ギラギラ

小林 「今日も太陽が元気やな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「俺が若い頃は、
 年中黄色い太陽を見とったな」
北小岩 「黄色い太陽ということは、
 夜を徹して、
 女性と気持ちのよいことを
 していたということでしょうか」
小林 「当然やな」
北小岩 「さすが先生でございます!」
小林 「うむ」

何が「うむ」であろう。
先生は生まれてから一度もモテたことがない。
したがって、黄色い太陽を見た可能性があるとすれば、
夜を徹して自分で自分を慰めるという、
とても寂しい行いの果てであろう。

小林 「そういえば、
 今日は何かの日やったな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「少しエロが絡んだ気がするな」
北小岩 「思い出しました。
 逆ペットデーでございます」
小林 「それや!」

先生の町は、一言でいってしまえば
ろくでもない町なのであるが、
逆ペットデーはその中でも特筆すべき日であろう。

小林 「ほな俺たちも、散歩に出るか」

道に出てみると、
ペットと散歩している人たちが何人かいた。

小林 「やっとるな」
北小岩 「かなりみっともないで
 ございますね」

逆ペットデー・・・。
それは、何年か前に犬好きの町長が
「飼い主が犬のことを愛しているのなら、
 今よりもっと犬の気持ちをわかった方がいい」
と言いだして始まった日なのである。
通常犬の散歩は、
飼い主がリードを持って歩くものだが、
この日だけは飼い主が全裸になって首輪をして、
犬がリードを引っ張っぱるのである。

小林 「つながれた飼い主が
 おしっこをしとるな」

北小岩 「あっ、
 ペットボトルの水で流すように、
 犬がおしっこの上から
 おしっこをかけて流しております」

あまり意味はない気がする。

小林 「向こうから
 犬に連れられた全裸の
 女飼い主が来るで!」

その時だった。
おしっこをした男飼い主が
「きゅい〜ん」と甘えた声を出し、
全裸の女の方へぐいぐい近づいていった。

北小岩 「股間が怒張しております!」

男飼い主のリードを
引っ張っていた犬が怒った。

犬の
心の声
<いつもしつけに厳しく、
 ちょっとコースを外れただけで
 怒るのに、どういうことだ。
 おまけに股間を膨らませているし、
 ペットとして醜すぎる。
 ここはきちんとしつけなきゃ!>

犬は飼い主男の大きくなったモノに、
犬歯で噛みついた。

飼い主
「ワンちんつぶされっちょ〜〜〜!」


意味不明の叫び声をあげ失神した。
それにしても逆ペットデーなんて、
そもそも必要なのでしょうか。

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2015-08-09-SUN

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