町の
物知り男 |
「そんなわけですな」
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小林 |
「ほほう!」
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先生の目が、猛禽の如く鋭く光る。
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北小岩 |
「それでは
復唱させていただきます。
隣町に美人前世占い師が
現れたのでございますね」
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町の
物知り男 |
「うむ」
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北小岩 |
「その女性は
机に座って占うのですが、
下が抜けている机で、
細い美脚が
見えるのでございますね」
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町の
物知り男 |
「うむ」
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北小岩 |
「おまけに何日かに一度、
ミニスカートで
かなりきわどいパンティが
見えるのでございますね」
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町の
物知り男 |
「うむ」
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北小岩 |
「さらにひと月に一度、
パンティを履いていない日が
あるとの噂なのでございますね」
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町の
物知り男 |
「うむ」
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小林 |
「むっ、何もしないのに
俺の陰毛が抜けた。
これは確実に、
今日パンティを履いていないという
証や!」
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先生と弟子は快足をとばし、
隣町の前世占い師のそばまで駆けつけた。
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小林 |
「ここからが勝負や」
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先生と弟子が仰向けになり、
じわじわと前世占い師の机に近づく。
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前世
占い師 |
「私の水晶玉、
直径が1メートルもあるのよね。
ちゃんと磨いておかなきゃ。
あっ」
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ゴロンッ
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小林 |
「どや、見えたか!」
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北小岩 |
「先生、
危ないでございます!」
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ドスッ!
キーン!!
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小林 |
「うぎゅわ〜〜〜!」
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先生の金の玉を、
直径1メートルの水晶玉が直撃した。
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前世
占い師 |
「大丈夫ですか!」
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小林 |
「大丈夫なわけないやろ!
潰れたわ!!」
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前世
占い師 |
「申し訳ございません。
お詫びにあなたの前世を
無料で見させてください」
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小林 |
「しゃあない。
見させてやるか。
俺の前世は
大きな城に住む王子や。
美女を何人もはべらせとるやろ」
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前世
占い師 |
「え〜と、あなたの前世、
江戸時代にはおちんちんでした」
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小林 |
「なに?
ちんちんやと。
相当どでかいんやろ」
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前世
占い師 |
「いえ、大きさが、
ペットボトルのふたぐらいしか
ありません。
あっ、
女の人にちょっかいを出そうとして
怒りを買い、
臼の中に入れられました」
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小林 |
「なぬ!」
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前世
占い師 |
「杵を持ち上げ」
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グシャッ!
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前世
占い師 |
「思いっきり潰されました!」
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小林 |
「・・・」
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先生の前世がおちんちんだったとは驚きである。
しかし、大きさが
ペットボトルのふたぐらいしかないことは、
現世とまったく変わらないのではないでしょうか。 |