もわ〜ん もわ〜ん
|
小林 |
「どや」
|
北小岩 |
「なかなかいい感じでございます」
|
小林 |
「だいぶぬるんできたな」
|
北小岩 |
「効果が期待できますね」
|
小林 |
「俺たちの
巨大すぎるイチモツを、
一番多くおがんでいるのは、
女やないな」
|
北小岩 |
「そういうところが
わたくしたち、
益荒男でございますね」
|
どういうことであろう。
この季節、冷え込み始めているとはいえ、
意外にイチモツがイカ臭くなるのであるから。
|
北小岩 |
「日干しにするのでございますが、
やはりお天道様が
わたくしたちのイチモツを、
誰よりも見守って
くださるのですね」
|
お天道様にとって、
これほど迷惑なこともないであろう。
ぶ〜ん
|
北小岩 |
「蚊でございます。
ブツをめがけて
飛んでまいります」
|
思わずつぶそうとすると。
|
小林 |
「やめとけ、あはれ蚊や。
みじめなもんや。
いくらなんでも、
ああはなりたくないわな」
|
北小岩 |
「そうでございますね。
この世の中でも、
特別に情けない生き物で
ございますね。
生き恥をさらしているといっても、
過言ではございません。
この後どちらへ向かうのか、
ついていってやりましょう」
|
二人が後を追うと。
ぶ〜ん
|
北小岩 |
「女湯に入っていきました」
|
小林 |
「聞き耳をたてるんや」
|
ぶ〜ん
|
うら若き
女性 |
「蚊が飛んできたわ」
|
うら若き
女性の
お母
さん |
「そうね」
|
うら若き
女性 |
「わっ、乳首に止まった!」
|
つぶそうと手が伸びる。
|
うら若き
女性の
お母さん |
「あはれ蚊よ。
血を吸う元気もないわよ。
やめときなさい」
|
ぶ〜ん
|
うら若き
女性 |
「きゃ〜〜〜!」
|
うら若き
女性の
お母さん |
「どうしたの!」
|
うら若き
女性 |
「私の大切なところに
止まったの!」
|
うら若き
女性の
お母さん |
「血を吸い始めるまで
我慢しなさい」
|
うら若き
女性 |
「まだ誰にも
触れさせてないのに!」
|
ぶ〜ん
蚊が女湯から退出してきた。
|
北小岩 |
「先ほどは
失礼なことを申し上げて、
大変申し訳ございません」
|
小林 |
「俺の間違いやった。
あなたこそヒーローや」
|
小林&
北小岩 |
「ぜひ
弟子入りさせてください!」
|
あはれ蚊よりも哀れなもの。
それは間違いなく、
やたらとイカ臭いこのちんかす子弟であろう。 |