小林先生の住む町は、
100年たっても変わらないと思わせるものが
あるのだが、唯一変わったモノがあるという。
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子ども
A |
「あっ、
おちんちんマンだ!」
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子ども
B |
「おちんちんマンは、
この町のヒーローだよね」
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子ども
A |
「話しかけると、
やさしくこたえてくれるんだ」
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子ども
B |
「呼んでみよう。
おちんちんマ〜ン!」
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タッタッタッタッ
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子ども
B |
「あれ?
おちんちんマン逃げちゃった」
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子ども
A |
「変だな」
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この町以外の人には、
聞きなれない名前かもしれない。
しかし、おちんちんマンこそ町の正義。
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20代の
女性A |
「あっ、
おちんちんマンよ!」
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20代の
女性B |
「私、前に
助けてもらったことがあるわ」
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20代の
女性A |
「私もよ。
おちんちんマ〜ン!」
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タッタッタッタッ
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20代の
女性A |
「逃げちゃった。
どうしたんだろ」
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おちんちんマンは痴漢に襲われた女性を助け、
不良にからまれた子どもを助け・・・。
手にしている刷毛で股間をくすぐると、
そこはとてつもない大物となり、
チン力を筋力に変え、
悪いヤツらをブッ飛ばすのである。
だが、どうしたことであろう。
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小林 |
「おちんちんマン知っとるやろ」
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北小岩 |
「もちろんでございます」
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小林 |
「近頃おかしいらしいんや」
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北小岩 |
「何かあったのでございますか」
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小林 |
「あれだけデカい持ち物しとれば、
悩みなどないはずやけどな」
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そんなことはないと思うが。
とぼとぼとぼとぼ
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小林 |
「見たか」
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北小岩 |
「はい」
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小林 |
「おちんちんマン、元気ないな」
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北小岩 |
「つけてみましょう」
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とぼとぼしたまま、公園の茂みに入っていった。
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おちん
ちん
マン |
「近頃、刷毛を使っても
あまり大きくならない。
大きくなっても、
すぐにしょんぼりしてしまう」
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おちんちんマンは
ズボンとパンツを一緒におろすと、
ポケットから刷毛を取り出した。
こちょこちょこちょ
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おちん
ちん
マン |
「やっぱり大きくならない・・・」
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目から熱いものがこぼれるのであった。
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北小岩 |
「先生、どういたしましょう」
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小林 |
「ほっといてやれ」
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町のヒーローおちんちんマン。
その後おちんちんマンの姿を見た者はいない。 |