KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の伍百八拾弐・・・ヒーロー再び

先生の町からヒーローが姿を消して、
どれぐらいたっただろうか。

北小岩 「おちんちんマンさんは、
 今どちらに
 いらっしゃるのでしょうね」
小林 「さあな。
 ともかく、
 おちんちんマンなのに
 イチモツが動かざること
 山の如しでは、
 心がずたぼろやろな」

武田信玄は、このようなところで
動かざること山の如しを
使ってほしくないであろう。

北小岩 「わたくしには
 何も力がございませんが、
 もしおちんちんマンさんが
 肩を落とされているのでしたら、
 いいえ、おちんちんを
 落とされているのでしたら、
 僭越ながら
 慰めさせて
 いただきたいですね」

おちんちんマン・・・。
小林先生が住む町以外の人には、
あまりなじみがないだろう。
おちんちんマンこそ、町の正義。
痴漢に襲われた女性を助け、
不良にからまれた子どもを助け・・・。

手にしている刷毛で股間をくすぐると、
そこはとてつもない大物となり、
チン力を筋力に変え、
悪いヤツらをブッ飛ばすのである。

しかし、である。
いくら刷毛でこちょこちょしても、
その部分は微動だにしなくなり、
町を去ったのだ。

子ども
「あっ!」
子ども
「どうしたの?」
子ども
「おちんちんマンだ!」
子ども
「ずっと前に呼んだ時、
 逃げちゃったからな。
 一応言ってみるか。
 おちんちんマ〜ン!」

「ぼっきんぼっきん」

全力疾走で近づいてくると、
刷毛でイチモツをくすぐり、
テントを張ったそこを軸に
ブレークダンスのように回りだした。

20代の女性たちも。

20代の
女性A
「あっ、おちんちんマンよ!」

20代の
女性B
「あそこがもうダメって
 聞いてたけど、
 そんなことないのね」
20代の
女性A
「この間は逃げちゃったけど、
 呼んでみましょう。
おちんちんマ〜ン!」

こちょこちょ

刷毛でイチモツをくすぐると。

おちん
ちんマン
「いい感じでそってますよ!」

ポ〜ン ポ〜ン

天を向くブツで、
サッカーボールをリフティングし始めた。

小林 「よかったな、
 おちんちんマン」

遠くで見ていた先生と弟子は、
涙ぐむのであった。
しかし、それから数日後。

おちん
ちんマン
「復活したと思ったら、
 また、刷毛を使っても
 あまり大きくならなくなった。
 大きくなっても、
 すぐにしょんぼりしてしまう」

おちんちんマンはズボンとパンツを
一緒におろすと、
ポケットから刷毛を取り出した。

こちょこちょこちょ

おちん
ちんマン
「やっぱりダメだ」

町のヒーローおちんちんマンは、
どこかに消えてしまった。

おちんちんマンが再び姿を現す日は、
来るのだろうか。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2015-11-29-SUN

BACK
戻る