KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の六百参・・・ホール

金持ち
の友人
「先生、ゴルフの方はいかがですか」
小林 「7年前にやったな」
金持ち
の友人
「どうでしたか」
小林 「己のゴールデンボールを
 カップインしてしまったな」
金持ち
の友人
「意味がまったくわかりませんが」
小林 「陰毛紳士というヤツがおってな」
金持ち
の友人
「けったいな方ですね」
小林 「そいつがいうには、
 ゴールデンボールを
 ホールインすると
 罰金玉といって」
金持ち
の友人
「くだらないなあ」
小林 「そのままホールが縮んで
 玉が万力で
 締め上げられている状態になり」
金持ち
の友人
「状態になり」
小林 「つぶれてしまったんや」
金持ち
の友人
「うげ〜。
 そんな恐ろしいコースで
 プレイしたことがあるのですか」
小林 「そやな」
北小岩 「先生は
 まったく意味のない修羅場を、
 星の数ほどくぐってきております」
金持ち
の友人
「そうですか。
 じゃあ物足りないかもしれないな。
 『恥ずかしい穴コース』に
 誘おうと思ったんだけど」
小林 「恥ずかしい穴か。
 気になるな」
金持ち
の友人
「穴を見るだけでも
 価値がありますよ」
小林 「ともかく
 7年前のようなことには
 ならんやろ。
 行ってみるか」

怪しげなカントリークラブで、
先生がドライバーショットすると。

コーン

ゴルフをしたことのない先生が打ったボールは、
極端に大きく右側にそれてしまった。

金持ち
の友人
「ラフですね」

ボールを見つけた二人だったが。

北小岩 「むっ!
 先生、このラフは!!」
小林 「こ汚ねえ野郎の陰毛やないか!」

そこには長さ1メートル以上ある陰毛が
繁茂している男が仰向けになっており、
陰毛の中に先生のボールが
入り込んでしまっている。
小林 「しゃあない。
 ここからフェアウエーに
 戻すしかないな」

キャディー役の北小岩くんが、アイアンを渡すと。

小林 「北小岩、よく見てみろ」
北小岩 「あっ、このラフの方、
 陰毛だけとてつもなく長いのに、
 ブツは
 ペットボトルのふたぐらいしか
 ございません」
小林 「竜頭蛇尾やな。
 いや、それでは
 蛇の尾っぽに失礼やな」
小林&
北小岩
「あはははははは
 はははははははは」
陰毛が
1メー
トル以上
ある男
「なんだとこの野郎!」

男が怒って立ち上がった。
あまりに異様な光景に師弟は恐れおののき、
逃げ出した。
陰毛が
1メー
トル以上
ある男
「待てえ〜〜〜!」

小林&
北小岩
「うわ〜〜〜!」

ぼちゃ〜〜〜ん!

池に落ちたと思ったら、
それは大きな肥溜めだった。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
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2016-04-24-SUN

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