小林 |
「何はともあれ散歩にでるか」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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二人あわせて所持金が4円しかない師弟であるが、
靴の底が減るということを考えなければ、
お散歩はお金がかからない。
来る日も来る日も外歩きを繰り返しているため、
ある意味二人は散歩の達人と言っても過言ではない。
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小林 |
「あそこを見てみい」
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北小岩 |
「いつもと違いますね」
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小林 |
「そやろ」
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北小岩 |
「いつもですと、
物干し向かって右からパンティ、
ブラジャーの順で干してあるのに、
今日はブラジャー、
パンティの順になっております」
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小林 |
「パンティを奥に
引っ込ませたということは、
パンティの奥にある秘所が
引っ込みがつかなくなったのかも
しれんな」
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北小岩 |
「さすが先生でございます。
そうに違いありません」
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小林 |
「うむ」
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まったく意味がわからない。
散歩の達人の称号は、即時はく奪したい。
ずざざ〜ずざざ〜
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北小岩 |
「向こうから
お侍さんのような方が
歩いてまいります」
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ずざざ〜ずざざ〜
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小林 |
「むっ、
あいつ相当できるで」
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侍というべきだろうか。
彼の頭上には、おちんちん型の髷が鎮座している。
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侍みた
いな方 |
「あなた方、
常にマンのことをお考えでしょう」
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北小岩 |
「なぜわかったのでございますか」
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侍みた
いな方 |
「顔に書いてあるからな。
果たして、
それほどマンの世界が大切かな」
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小林 |
「大多数の男にとって、
そやろな」
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侍みた
いな方 |
「拙者、
あなた方の脳裏に
お望みのものを
映し出すことができます」
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小林 |
「どういうこっちゃ」
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侍みた
いな方 |
「そんなにマンが好きなら
いきますよ。
『マン月』!」
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北小岩 |
「うわ〜!
本来どこかほのぼのとした
月夜の風景が、
そこに月のかわりに
マンが入ると濃すぎます!」
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侍みた
いな方 |
「『マン天の星』!」
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小林 |
「げげっ!
本来ロマンチックなはずの夜空が、
オマンチックに
なってしまっとる!」
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侍みた
いな方 |
「『マン毛鏡』!」
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北小岩 |
「不気味でございます〜〜〜!」
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侍みた
いな方 |
「『マン員電車』!」
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小林 |
「うお〜〜〜!
乗りたくないわ!」
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延々と続くのであるが、
どうでもいいことなので、
ここいらへんにしときましょう。 |