ギラギラ
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小林 |
「太陽のやつが興奮しとるな」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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小林 |
「イチモツが日干しにならんよう、
日陰メインで散歩するか」
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北小岩 |
「かしこまりました」
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とぼとぼ
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北小岩 |
「あっ、おじいさまが縁台で
甲羅干しをしております」
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小林 |
「あれが甲羅干しに見えるか」
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北小岩 |
「亀ではありますが、
甲羅ではございませんでした」
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小林 |
「そや。亀頭干しや」
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北小岩 |
「あの方は町でも特に
おちんちんが蒸れやすい
『蒸れじいさん』の名を
欲しいままにされておりますからね」
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目にしたくない光景である。
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小林 |
「ちんぽの大きさはともかく、
じいさんの盆栽の腕は確かやな」
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北小岩 |
「想像力をかきたてる作品が
多いですね」
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小林 |
「実はそろそろ俺も、
盆栽の世界に
足を踏み入れようと思ってな」
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北小岩 |
「素晴らしいでございます」
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小林 |
「そういえば広場で
盆栽市をやっとるな」
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北小岩 |
「これからの参考になりますね」
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小林 |
「俺の実力からすれば、
参考にするものなどないがな」
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二人は焼けた石をそれぞれおちんちんにつけ、
その熱さを動力に広場へ走った。
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北小岩 |
「いろいろなタイプの盆栽が
ございますね」
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小林 |
「むっ、
あそこにおるのは、
蒸れじいさんやないか」
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北小岩 |
「凄腕の氏が
どのような作品を出されるのか
楽しみですね」
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しかし、出されたのは作品ではなく、
日干しになったちんちんだった。
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小林 |
「干からびたちんちんを中心に、
電光石火で盆栽をつくりよった」
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北小岩 |
「おじいさま、
それは何という作品でございますか」
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蒸れ
じいさん |
「『枯山水』という名前じゃよ」
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北小岩 |
「自前の苔が
生えているではないですか」
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蒸れ
じいさん |
「蒸れやすいからいい感じで
苔が生えてきたんじゃ。
それを応用したわけじゃ」
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凄いのか凄くないのか、
まったく判断がつかない。
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蒸れ
じいさん |
「ちんちんの枯山水に苔の美、
なかなか風流じゃろ」
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小林&
北小岩 |
「・・・」
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先生は盆栽の世界に入るのを無期延期にした。 |