ぎ〜こ〜 ぎ〜こ〜
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北小岩 |
「この音は」
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「はい、郵便で〜す」
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北小岩 |
「ごくろうさまでございます。
むっ、
筋肉の印が押してございます」
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ぶるぶるぶる
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北小岩 |
「先生、大変でございます!」
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小林 |
「その様子と
今の時季を考えると
祭りやな」
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北小岩 |
「そうでございます」
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小林 |
「今年は俺たちが神になる番か」
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北小岩 |
「そのようでございます」
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小林 |
「神になるのは構わんが、
神になるために
修行をせにゃあかん」
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北小岩 |
「考えるだけでも、
恐ろしいでございます」
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小林 |
「しかし、町の掟や」
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北小岩 |
「はい・・・」
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小林 |
「観念しようや」
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北小岩 |
「かしこまりました・・・」
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町有数の能天気といっても過言ではない二人の
表情が険しい。その理由は。
とんとん とんとん
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北小岩 |
「筋肉玉男さん、
いらっしゃいますが」
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小林 |
「いやいややが、
修行に来たで」
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筋肉玉男
(略して
筋玉) |
「それでは
ズボンとパンツを
同時におろしてくれ」
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師弟はフルチンになり、
深い桶のふちに両手足をセットした。
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筋玉 |
「いくぞ!」
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ぼちゃん
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小林&
北小岩 |
「うげげっ!」
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桶の水に、ピラニアを放り込んだ。
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小林 |
「北小岩、腕を伸ばせ。
さもないと、
ちんぽをばくっとやられるで」
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北小岩 |
「先生もお気をつけください!」
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何時間たっただろうか。
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筋玉 |
「いいだろう」
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二人の腕と足には、
魂のこもった筋肉がついた。
その筋肉で何をするかと言えば、祭りの夜。
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小林 |
「腕と足を使って、
全力で
この巨大扇風機を回すんや」
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北小岩 |
「はい!」
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二人がそれぞれ木をつかんで回すと軸が回転し、
扇風機から信じられないほどの
強い風が巻き起こった。
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小林 |
「俺たちは風神や!」
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北小岩 |
「そうでございます!」
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その風がどういう役割をするかと言えば、
風に当たった男はちんちんが回り、
女はおっぱいが回る。
年に一度の祭りでは、順番で風神になる。
風神になる男は、
筋玉氏の特訓を経なければならない。
そんなしょうもない修行をして風を起こし、
ちんちんやおっぱいを回すことに
意味があるのかどうかは問わないこととしよう。
祭りとはお馬鹿さんな面を持っているものですから。 |