ドンドン ドンドン
|
北小岩 |
「どなたかまいりましたね」
|
ドンドン ドンドン
|
北小岩 |
「これは
ただごとはございません」
|
ドンドン ドンドン
|
北小岩 |
「お待ちください。
お尻の穴を拭きましたら、
ただちに急行いたします」
|
北小岩くんは、大便をしていたのであった。
|
北小岩 |
「お待たせいたしました」
|
「私はこういう者です」
|
北小岩 |
「あなたさまは、
刑事(でか)さんでございますか。
でかさんは、
様々な特長であだ名があったり
いたしますが、
何とお呼びすれば
よろしいでしょうか」
|
「そうだな。
俺を見て何か気づいたことはないか」
|
北小岩 |
「人様のモチモノに関して
とやかくいう気はございませんが、
おちんちんがとても
大きそうに見えます」
|
「いいとこついたな。
俺は同僚たちから『ちんちんデカッ!』と
呼ばれているよ」
|
北小岩 |
「やはりそうでございましたか。
それでご用件は」
|
ちん
ちん
デカッ! |
「隣町で、
この町を亡ぼすための
研究をしている博士が
いるらしいんだよ。
俺がうかつに
動くことはできないんだ。
この町を救うために、
君たちで隣町の研究所に
偵察にいってくれないか」
|
決して先生と弟子が優れているわけではない。
警察がめんどくさいと思ったことは、
二人にお鉢が回ってきてしまうのだ。
|
北小岩 |
「一人2円ずつ、
合計4円のお駄賃が出るのは
魅力ですね」
|
小林 |
「そやな」
|
二人の金銭感覚は、
昭和初期の人たちよりささやかだ。
師弟は便器に変装し、研究所に侵入した。
|
小林 |
「この中で
悪魔の研究が行われとるんやな」
|
北小岩 |
「壁に耳をつけてみましょう」
|
博士 |
「ついに完成したな」
|
助手 |
「やりましたね」
|
博士 |
「これでもう、
隣町は滅亡したも同然だな」
|
ぶるぶるぶる
|
北小岩 |
「博士はあまりに恐ろしいものを
開発したようですね」
|
小林 |
「そなや。
ここから先の話が、
俺たちの明暗をわける。
耳の穴おっぴろげまくって
聞いておくんや」
|
助手 |
「この薬を飲んだが最後、
うんこをした後に
ケツを拭くのを
忘れてしまうんですからね、
ほんとに恐ろしい薬です。
さすが博士ですね」
|
博士 |
「なあに。
わっはっはっはっは!!!!!」
|
もしも町民全員が、
この薬を知らず知らずのうちに飲まされたら、
どうなるだろう。
みんなうんこをした後にケツを拭かないわけだから、
町がうんこ臭くなることが予想される。
町の人々は蔑まれ、
訪れる人も激減する可能性がある。
悪の化身の名をほしいままにしただけあって、
恐ろしいことを考える博士である。 |