小林 |
「たまには科学者と
知的な会話を楽しまんと、
俺たちの知性もにぶるわな」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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小林 |
「行ってみるか」
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二人はまたごうとすると
ちょうど金玉にぶつかる杭をまたぎ、
その痛みを原動力として
69キロ先の科学者の家まで走った。
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北小岩 |
「ここでございますね」
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小林 |
「そやな」
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北小岩 |
「陰嚢さま、
陰嚢さま、
いらっしゃいますか」
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科学者の名前は、
陰嚢大(いんのうまさる)というらしい。
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陰嚢 |
「なんだ、うるさいな」
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北小岩 |
「お取込み中でございましたか」
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陰嚢 |
「見ればわかるだろう」
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北小岩 |
「見てもわかりません」
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陰嚢氏は陰嚢をこんにちはさせた状態で、
縦が1.5メートルある巨大な氷にまたがって
登場したのである。
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小林 |
「どう見ても金冷法やろな」
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陰嚢 |
「そういうことだ。
何か用か」
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北小岩 |
「特別に用があるわけでは
ございませんが、
陰嚢様が近頃何をメインに
科学されているのかを
うかがいたくて」
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陰嚢 |
「今は人類滅亡について
考えているな」
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北小岩 |
「そのように
巨大なテーマに
挑戦されているのですか」
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陰嚢 |
「そうだな」
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北小岩 |
「ぜひ、わたくしたちにも
ご教示ください」
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陰嚢 |
「お前はどのように
人類が滅亡すると思うんだ」
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北小岩 |
「そうでございますね。
惑星が地球にぶつかりますと、
大変なことが起ると
うかがっております」
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陰嚢 |
「他には?」
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北小岩 |
「気候の変動があり、
氷河期になってしまうのも
厳しいのではないでしょうか」
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陰嚢 |
「他には?」
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北小岩 |
「地球規模での核戦争も
懸念されるのでは」
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陰嚢 |
「そういうことではないんだな」
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北小岩 |
「そうなのでございますか」
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陰嚢 |
「人類滅亡と聞くと、
何か大げさなことが
関係すると思うだろ」
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北小岩 |
「はい」
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陰嚢 |
「俺の長年の研究では、
そんなことではないんだな」
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北小岩 |
「と申しますと」
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陰嚢 |
「仮に世界の男人口が
35億人とするだろ」
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北小岩 |
「はい」
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陰嚢 |
「その35億人
すべてのおちんちんが、
いっせいに取れてしまうんだ」
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北小岩 |
「なんと!」
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陰嚢 |
「スケールが大きいのか
小さいのかよくわからない。
そんな理由で人類は
亡びるんだろうな」
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世界中のおちんちんがすべて取れてしまう。
確かに今後人類が生きながらえるのは
不可能になってしまう。
それが真実となるかは、
かなり先までわからないであろう。 |