KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の六百六拾八・・・意味

北小岩 「暑いでございます」
小林 「そやな」
北小岩 「先生はこのような時、
 どのように平静を
 保つのでございますか」
小林 「うちわやな」
北小岩 「凡庸でございますね」
小林 「そのセリフ、
 飲みこんでケツの穴から
 出すことになるで」

先生は矮小なモノを出すと、
昨年の夏まつりにゴミ箱から拾ってきた
うちわを持ち、凄まじい勢いで煽ぎだした。

ブオン ブオン

北小岩 「むっ、ちんちんが
 風で浮かびました!」

ブオン ブオン
小林 「右」
北小岩 「ちんちんが
 風で右を向きました!」
小林 「左」
北小岩 「今度は左に!」


先生のブツは、ペットボトルのフタとの
ニックネームがあるように、
度はずれて小さいため、
風で簡単に飛ばされるのであろう。
あまりに馬鹿々々しいので、
うちわ話はこのへんにして。

北小岩 「今日はいかがいたしましょうか」
小林 「知り合いの言語学者から、
 一部で言葉の意味が
 変わってきているらしいから、
 確かめてくれとの依頼があってな」
北小岩 「先生にぴったりの奥深いお話ですね」
小林 「ともかく行ってみようや」

二人は駅に急行したのだが、
先生はブツが小さ過ぎて途中まで
出したままであることに気づかなかった。
それもまた、どうでもいいことであろう。
言語学者からもらった乗車券で乗り込むと。

北小岩 「別段変わったことも
 なさそうですね」
小林 「そやな」

その刹那、アナウンスが流れた。

「安全運転を心がけておりますが、
 やむを得ず、
 急停車することがございます。
 おたちの方は、吊り革、手すりに
 おつかまりください」

ぱっぱっぱっ

北小岩 「多くの男性が動き出しました」
小林 「30人はおるな」
北小岩 「先生、あの方たちの股間を
 ごらんください!」
小林 「むっ!」
北小岩 「吊り革、手すりに
 つかまった方たち、
 総ダチでございます!」

男らの股間は、大きくテントを張っていた。
確かに、おたちのみなさまである。

意味が変わってきているという、
言語学者の説は正しいだろう。
しかし、一両の中に30人は、
どう考えても多すぎる気がする。

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2017-07-23-SUN

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