北小岩 |
「ついにスタートですね」
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小林 |
「俺たちの町のマラソン大会は、
レベルが高いからな」
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北小岩 |
「ウォームアップは入念に」
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ビリッ
グニョッ
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北小岩 |
「しまったでございます!」
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小林 |
「何があったんや」
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北小岩 |
「ゴミ捨て場で拾ってきた
靴の底が抜けました」
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小林 |
「グニョッという音は、
糞を踏んだんやな」
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北小岩 |
「そうでございます。
生足で踏んでしまいました」
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先生と北小岩くんは
所持金が各自2円しかないため、
どんなに距離があっても歩くか走るかである。
いつの間にか鍛えられたおかげで
長距離走が速く、期待されているのだが。
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北小岩 |
「先生の調子は
いかがですか」
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小林 |
「イチモツが褌にこすれて
前が膨らみ、
あまりのデカさに
前のめりになって
転ばなければ、
入賞は間違いないやろな」
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ブツがペットボトルのふたぐらいの大きさしか
ないのだから、
膨らんでも前のめりになる可能性はない。
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北小岩 |
「優勝賞金が
6969円らしいです」
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小林 |
「ダブルシックスナインやな。
縁起がいいわ。
それだけあれば、
一年暮らすことも可能やな」
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北小岩 |
「今年は外国人選手を
招待したらしいです」
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小林 |
「強敵や。
そいつに勝たねば優勝はない。
真後ろについて、
プレッシャーをかけて
つぶそうやないか」
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ドーン!
スタートの号砲が鳴った。
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小林 |
「あいつやな」
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北小岩 |
「わたくし、
靴の底が抜けておりますが、
ぴったりつきましょう」
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しかし、30秒ほどで。
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小林 |
「こいつ遅いな」
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北小岩 |
「最後尾に
なってしまいました」
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小林 |
「なんで招待選手なんや。
むっ!
いつの股間を見てみい」
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北小岩 |
「パンツのゴムから
はるか高く、
おちんちんが生意気な顔して
飛び出ております!」
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小林 |
「もしかすると」
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北小岩 |
「きっとそうでございます」
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小林 |
「マラが尊大・・・」
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北小岩 |
「つまり『マラソンだい!』」
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通常マラソンの有力選手を
招待するものであるが、
マラが尊大という基準で
遠い異国から呼び寄せるとは・・・。
先生の町は、相変わらずくだらない。 |