小林 |
「もうすぐ
町内対抗陸上合戦やな」
|
北小岩 |
「そうでございますね」
|
小林 |
「我が町はここのところ
分が悪いな」
|
北小岩 |
「はい」
|
小林 |
「様々な種目で69連敗中や」
|
北小岩 |
「不名誉なことでございます」
|
小林 |
「俺もお前も昨年、
足を引っ張ってしまったな」
|
北小岩 |
「わたくしたち、途中まで
いい感じで走っておりましたね」
|
小林 |
「1、2位フィニッシュかと
思ったが」
|
北小岩 |
「まさかあのようなことになるとは」
|
小林 |
「まず俺が転んだんやな」
|
北小岩 |
「そうでございます」
|
小林 |
「顔から地面につっこんだんやが、
まさかそこに
ほかほかの犬の糞が
落ちているとはな」
|
北小岩 |
「先生のすぐ後ろを
走っておりましたが、
よけようとして
横に顔から倒れてしまい、
そこにもほかほかの犬のフンが
落ちていたのでございました」
|
小林 |
「なんとか顔を
そらそうとしたんやが、
後から来た隣町のやつが
こともあろうに
頭を踏んずけやがって」
|
北小岩 |
「わたくしも、
四番目を走っていた
隣町の方に
頭を踏まれてしまい」
|
顔にぐしゃっとついた上に、負けてしまったのだ。
|
小林 |
「今年は隣町に
一泡吹かせんとな」
|
北小岩 |
「そのために、町では
とてつもないコーチを
招聘したらしいですね」
|
小林 |
「そうらしいな」
|
北小岩 |
「私たちも、
習いにいきましょう!」
|
ろくでもないコーチという気がするが・・・
|
コーチ |
「私の開発した
振り子走法を習得すれば、
隣町なんかインポテンツだ」
|
表現が不穏当であるが、自信満々である。
|
小林 |
「俺たちは
町内一周走に出るんやが、
どうすりゃええんや」
|
コーチ |
「ズボンとパンツを
同時に脱ぎなさい」
|
北小岩 |
「はい」
|
コーチ |
「走ってみなさい」
ずんずんずん
|
コーチ |
「今、ちんちんと金玉が
上下動してるだろう。
それではダメだ。
振り子のように思いっきり
前後ろにぶらぶらする。
もっと早く!」
|
ぶらぶらぶら
|
コーチ |
「振り子にあわせて、
速度もあげるんだ!」
|
ぶらぶら だだだっ
ぶらぶら だだだっ
|
コーチ |
「もっと速く!」
|
ぶらぶらぶらぶら ぐぎっ
|
北小岩 |
「うぉ〜!
おちんちんを
くじきました!!」
|
向こう側の砂場では。
|
三段
跳びの
選手 |
「おちんちんを
振り子のようにして
跳ぶんだな」
|
だだだっ ぶらぶらぶら
|
三段
跳びの
選手 |
「ホップ!」
|
ぶらっ
|
三段
跳びの
選手 |
「ステップ!」
|
ぶらぶらっ
|
三段
跳びの
選手 |
「ジャンプ!」
|
ぶらぶらぶら ぐきっと
|
三段
跳びの
選手 |
「うぉ〜!
ちんちんをくじいた!!」
|
今年もまた、隣町に惨敗であろう。 |