小林 |
「婦人会のやつらが
何か作ったらしいで」
|
北小岩 |
「そうなのでございますか」
|
小林 |
「日本初らしいんや」
|
北小岩 |
「それは快挙でございます」
|
小林 |
「日本初といっても
幅が広すぎて
何だかわからんな」
|
北小岩 |
「下半身に
関係するもののような
気がいたします」
|
小林 |
「お前もそう思うか」
|
北小岩 |
「はい」
|
小林 |
「間違いないな」
|
いったいどういうことだろう。
時計の針を戻してみよう。
ー5年前の町内婦人会議ー
|
婦人A |
「私たちの町って、
特産物がないわよね」
|
婦人B |
「そうね」
|
婦人A |
「町の男たちは
役立たずだからね」
|
婦人B |
「股間立たずも多いしね」
|
婦人A |
「私たちが勃ちあがるしか
ないわね」
|
婦人C |
「いいアイデアはないかしら」
|
婦人A |
「私の家の庭、
とんでもなく広いじゃない」
|
婦人C |
「そうね」
|
婦人A |
「そこを田んぼにしようと
思っているのよ」
|
婦人B |
「凄いわね」
|
婦人A |
「この町には
空き地も多いから、
オリジナルの農作物なんか
いいんじゃないかしら」
|
婦人B |
「うんうん」
|
婦人A |
「それでね・・・」
|
その時会議で決まった町の名物の
試作品ができたらしいのだ。
|
婦人A |
「品種改良に5年かかったけど、
やっと完成ね」
|
婦人B |
「日本中の女性に
受け入れられるわ」
|
婦人A |
「炊けたから、
試食してみましょう」
|
お茶碗に一粒ずつ配られた。
|
婦人B |
「Aさん、さすがよね」
|
婦人C |
「お米といえば
『コシヒカリ』が有名だけど、
『タマヒカリ』を
作っちゃうんだから」
|
婦人B |
「そうよね。
一粒が金玉と同じ大きさで
つやつやだし、
それに食べやすいわよね」
|
婦人C |
「旦那が他の女に
ちょっかい出したら、
目の前で108回噛んで
飲み込んでやるわ」
|
婦人B |
「思わず痛そうな顔をして、
自分の金玉を握るでしょうね」
|
婦人A
&
婦人B
&
婦人C |
「あははははははは」
|
先生の町は婦人会も変過ぎるようです。 |