KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の七百参・・・町境

ひらひら〜

北小岩 「桜が散り始めましたね」
小林 「そやな」
北小岩 「わたくし、桜が散ると
 いささか気分が
 散ってしまうのでございます」
小林 「それは問題やな」
北小岩 「どうすればよろしいのでしょうか」
小林 「笑いが必要やな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「町境に行こか」
北小岩 「そういたしましょう」

先生の町と隣町の境。
そこに何があるというのだろう。

小林 「隠れたか」
北小岩 「はい、隠れました」

町境には、身を潜めるためのブロックが、
いくつも置いてある。

小林 「来たで」

ひょろ長い男と小太りの男が
隣町の方から歩いてきた。
先生の町の者でも、隣町の者でもないようだ。

ひょろ
長い男
「ここから町の名前が
 かわったな」
小太り
の男
「そうだね」
ひょろ
長い男
「それにしても、急な坂だな」
小太り
の男
「前に倒れちゃいそうだね」

どっ

ひょろ
長い男

小太り
の男
「ああ〜〜〜!」


き〜ん  き〜ん

ひょろ
長い男
「痛え〜〜〜!」
小太り
の男
「つぶれた〜!」

二人は急所を押さえながら、
のたうち回っている。

小林 「ぎゃははは」
北小岩 「あははは」
女性A 「おほほほ」
女性B 「うふふふ」

他のブロックに隠れた女性たちも笑っている。
どういうことなのだろう。

北小岩 「町議会も
 たまにはいいことを
 してくれますね」
小林 「そやな。
 町の予算をつかって
 町境に傾斜をつくり、
 男がつっかかって
 倒れるようにし」
北小岩 「ちょうどおちんちんを
 打つように、
 杭を打ったので
 ございますね」
小林 「誰もが隠れて見られるように、
 ブロックも完備や」
北小岩 「町の人たちが
 笑って明るい気分に
 なりたい時には、
 ここに来ればよいのですから」
小林 「男女関係なく、
 ちんちんを打ったやつをみると
 笑ってしまうからな」


町の予算でそんなものを・・・。
なんなんでしょ、この町って。

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2018-03-25-SUN

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