KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の七百伍・・・はじめての日

小林 「近頃、
 町はずれに行ったか」
北小岩 「行っておりません」
小林 「見たことない建物が
 できてたな」
北小岩 「ストリップ劇場でしょうか」
小林 「俺もそうかと思ったが、
 違ったな」
北小岩 「気になりますね」
小林 「教会のような感じも
 するな」
北小岩 「どうしてでございますか」
小林 「『はじめての日に
  祈りを捧げる日』と
 書かれていたな」
北小岩 「今日でございますか」
小林 「そやな」
北小岩 「ストリップも、
 ある種ロマンチックな
 ところがございますが、
 その言葉にもとても
 ロマンを感じます」
小林 「ストリップは、
 オマンチックな
 要素もあるが、
 ともかく捧げに
 行ってみるか」

二人は両手とも中指と人差し指の間から親指を出し、
その手で建物に入っていった。

ぷゎ〜〜〜〜〜〜〜

北小岩 「パイプオルガンの
 荘厳な響きで
 ございます」

プツッ

北小岩 「突然、
 演奏がカットされました」
牧師
さん
みたい
な人
「パイプカットオルガンは
 いかがだったでしょうか」
北小岩 「パイプカットオルガン?
 思わず股間を
 押さえてしまいます」
牧師
さん
みたい
な人
「では
 『はじめての日に
  祈りを捧げる日』を
 開催いたします」
小林 「いよいよやな」
牧師
さん
みたい
な人
「みなさまも、
 はじめて何かを体験した時、
 心の中に様々な想いを
 抱かれたことでしょう。
 そのひとつひとつを
 想い出し、
 感謝していきましょう」
北小岩 「よいことを
 おっしゃいますね」
小林 「そやな」
牧師
さん
みたい
な人
「では、
 私のはじめての日を
 お伝えいたします。
 はじめて自分の
 おしりの穴を見た日。
 小学生の私。
 鏡を二枚用意し、
 ひとつを右手で
 おしりの穴の前に。
 もうひとつを左手で
 角度を調整し、
 右手の鏡にうつった穴を
 見えるようにし。
 おしりの穴を開閉すると、
 ひくひくしておりました。
 私のはじめての日に感謝を。
 祈りましょう」
会場の
人たち
「祈りましょう」

牧師
さん
みたい
な人
「僕のはじめての日。
 まだ小さかった娘に、
 にぎりっ屁をして
 驚かそうとした日。
 娘が油断しているのを見て、
 右手をおしりの穴へ。
 ぶっ!
 いきみ過ぎて、
 屁と一緒に
 実まで出てしまい・・・。
 おならと一緒に実まで出した
 はじめての日に感謝を。
 祈りましょう」
会場の
人たち
「祈りましょう」

小林 「帰ろうか」
北小岩 「はい」

師弟は会場を後にした。

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2018-04-08-SUN

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