ぽか〜ん
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小林 |
「おだやかな一日やな」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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小林 |
「丘でおやじたちが
昼寝しとるな」
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北小岩 |
「気持ちよさそうで
ございますね」
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小林 |
「ふわ〜。
俺まで眠くなってきたわ」
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北小岩 |
「ふわ〜。
わたくしもでございます」
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そののどかさを粉々にしたのは。
ドッドッドッ
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小林 |
「丘の向こうから
隣町のクソガキどもが
やってきたな」
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北小岩 |
「嫌な予感がいたします」
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クソ
ガキA |
「この町のおっさんたち、
だせえよな」
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クソ
ガキB |
「ムカムカしてくるよな」
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クソ
ガキA |
「こんなところに
ボーリングの玉が
ふたつ落ちてるぞ」
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クソ
ガキB |
「ちょうどいい。
おっさんふたりが寝てるから、
ここから股間をめがけて
転がしてやれ」
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クソ
ガキA |
「小せえちんちんを、
潰してやろうぜ」
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ゴロゴロ
キーン
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おじ
さんA |
「痛え!
何があったんだ!!」
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おじ
さんB |
「潰れた!
隕石が落ちたのか!!」
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クソ
ガキ
A&B |
「あははは」
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その刹那・・・。
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女性A |
「誰か助けて〜〜〜!」
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女性B |
「わんちゃんが〜〜〜!」
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洗面器に乗った子犬が川を流れてくる。
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クソ
ガキA |
「けっ」
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クソ
ガキB |
「しかとしようぜ」
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だだだだっ
金玉を押さえながら川岸まで疾走したのは、
おじさんたちだった。
おじさんたちはズボンを下げ
ふんどしをほどくと、おたがいのふんどしを
結んで長くし、流れにのせた。
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北小岩 |
「ふんどしのところに、
子犬さんが流れてきます」
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ガシッ
子犬は必死にふんどしを噛んだ。
おじさんたちも必死にふんどしを引いた。
二人とも下半身丸出しである。
おじさんたちの奮闘で、
子犬と洗面器は川岸までたどり着いた。
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クソ
ガキA |
「小せえちんちんだな!」
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クソ
ガキB |
「あはははは」
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女性たちは子犬を抱き上げると。
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女性A |
「ありがとうございました」
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女性B |
「私たちの恩人です。
二人ともおちんちんは
小さいけど素敵です♥」
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いざという時、
小さいちんちんをバカにされようが構わず行動する。
先生の町には、ちんちんは立派ではないが、
心が立派なおじさんがたくさんいる。 |