北小岩 |
「ゴールデンウィークも、
今日がラストでございますね」
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小林 |
「そやな」
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北小岩 |
「わたくしたちの
ゴールデンウィーク、
特別なことがございましたっけ」
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小林 |
「特にないな」
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北小岩 |
「考えようでは、
わたくしたちは毎週が
ゴールデンウィークとも
いえますね」
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小林 |
「前向きでええな」
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北小岩 |
「ゴールデンウィークの
締めくくりとして、
わたくしたちは
ゴールデンボールウィークを
過ごすのはいかがでしょう」
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小林 |
「名案や!」
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二人はボロ布を手にすると、金玉を磨き始めた。
10分経過すると。
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小林 |
「ゴールデンボールウィーク、
そろそろ終わりにしよか」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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傍から見てもまったく楽しそうな休日ではないので、
当然であろう。
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小林 |
「河川敷に何かの道場が
できたのは知っとるか」
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北小岩 |
「存じませんでした」
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小林 |
「行ってみるか」
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二人は磨き過ぎて傷めた金玉を握りしめながら、
河川敷へ。
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北小岩 |
「柔道か空手の道場で
ございますか」
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小林 |
「単純にそういうことでは
ない気がするんや。
これを見てみい」
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看板に『声の道場』と書かれていた。
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北小岩 |
「のぞいてみましょう」
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いち、にい、さん。
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北小岩 |
「腹筋しております」
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師範 |
「では稽古に入る。
うお〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」
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練習生 |
「うお〜〜〜〜!!!」
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先生と北小岩くんは、
耳をふさいでしゃがみこんだ。
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小林 |
「こんなバカでかい声
聞いたことないで!」
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その時女性の叫び声がした。
「きゃ〜!
ひったくり!!」
バッグを奪った男が逃走する。
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師範 |
「待て〜〜〜〜〜い!!」
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声がバズーカ砲のように発射された。
「うわ〜〜〜!」
ひったくりはバッグを放り投げ、
耳を押さえもんどり打って倒れた。
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小林 |
「見事や!」
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北小岩 |
「声も立派な武道なので
ございますね」
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師範 |
「では各自、
愛する女性に向けて声を!
愛してるぞ〜〜〜!」
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練習生 |
「愛してるぞ〜〜〜!」
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数キロ離れた場所にいる女性たちを
観察してみよう。
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愛され
ている
女性A |
「うわ!
秘所が何かに押されて
刺激されてるわ」
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愛され
ている
女性B |
「私もよ」
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愛され
ている
女性A |
「でも、気持ちいいわ」
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愛され
ている
女性B |
「ほんとね。クセになりそう」
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師範や練習生の大声が、秘所にぶつかり
いい感じでもんでいるのである。
この道場、やや怪しいですが、
かなり凄いともいえますね。 |