KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の七百拾・・・歳

北小岩 「ゴールデンウィークも、
 どこかに行って
 しまいましたね」
小林 「そやな」
北小岩 「ゴールデンボールウィークに
 しようと玉を
 磨いてみたものの、
 玉をくじいて終わりました」
小林 「磨かんでも
 十分ゴールドの光を
 放っとった
 いうこっちゃな」
北小岩 「忘れておりましたが、
 先月末は先生の
 お誕生日だったのでは
 ないでしょうか」
小林 「まあな」
北小岩 「先生も結構
 いいお歳に
 なられましたね」
小林 「そうともいえるが、
 歳をとるとは
 そう単純なことやないで」
北小岩 「そうなのでございますか」
小林 「当たり前や」
北小岩 「詳しくお聞かせ
 いただけませんか」
小林 「俺が若い頃、
 マン仙人のもとで
 修行しとった時に
 うかがったんやがな」
北小岩 「先生は
 マン仙人という方のもとで
 修行をされていたので
 ございますか」
小林 「そや」
北小岩 「険しい山で
 修行されていたのですか」
小林 「山といえば、
 そういえないことも
 ないな」
北小岩 「どういうことでしょう」
小林 「山のふもとや。
 若いおなごたちの
 パンティが干してあるのが
 よく見えるところで
 修行しとったんや」
北小岩 「修行という言葉が
 似合いませんね。
 ところで歳をとることに
 関しましては?」
小林 「マン仙人は
 まだ生きてると思う。
 行ってみよか」

二人はお尻の山を両手で寄せ、
おならが出にくくした上でおならをし、
お尻の穴の苦労をばねにマン仙人のもとへ走った。

小林 「あそこやな」

山のふもとに祠があり、中をのぞくと。

北小岩 「どなたも
 いらっしゃいません」
小林 「見てみい」

ひげを1メートルほど伸ばしたじいさんが、
風で飛んできたと思われるパンティを咥えながら
にこやかに佇んでいる。

北小岩 「マン仙人様。
 小林先生が歳をとるとは
 単純なことではないと
 うかがったらしいのですが」
マン
仙人
「おお、ひさしぶりじゃな」


マン仙人は腹巻きの中に
パンティをしまいながら。

マン
仙人
「年齢というのは、
 重層的なんじゃ」
北小岩 「深いお話ですね。
 ぜひご教示ください」
マン
仙人
「お前は自分のすべてが
 今の年齢だと思っとるじゃろ」
北小岩 「はい。
 年齢はひとつでございます」
マン
仙人
「じゃがな。
 陰毛はどうじゃ」
北小岩 「はぁ?」
マン
仙人
「陰毛はお前が
 考えている歳より、
 10歳若いんじゃないかな」
北小岩 「確かに!
 生まれた時には
 陰毛が生えておらず、
 10歳から生えましたから、
 陰毛はわたくしの年齢より
 10歳若いはずでございます」
マン
仙人
「脳はどうじゃ」
北小岩 「すけべを愛する脳も、
 赤ちゃんの時には
 生まれていなかったです。
 年齢はその人にとって
 ひとつではなく、
 重層的なものでございます!!」
マン
仙人
「うむ」


ところで先生は、この仙人の下で
何の修行を積んでいたのでしょうね。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2018-05-13-SUN

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