北小岩 |
「先生、大変でございます!」
|
小林 |
「なんや。
ミニスカートの美人が、
いきなりほかほかパンティを
くれたんか」
|
北小岩 |
「いえ」
|
小林 |
「そうか」
|
肩を落とす先生であった。
|
北小岩 |
「しかし、近いともいえますね」
|
小林 |
「言うてみい」
|
先生の目が再び輝きだした。
|
北小岩 |
「町はずれの祠から、
予言書が見つかったことは
ご存知ですか」
|
小林 |
「知っとるな」
|
北小岩 |
「ついに解読されたらしいのです」
|
小林 |
「解読作業にあたった学者の
万見留男(まんみるお)は、
裏本の解読の方が得意やが、
がんばったな」
|
北小岩 |
「その予言が発表されたのです」
|
小林 |
「ほほう」
|
北小岩 |
「町にとって、
福音に違いございません!」
|
小林 |
「どんな予言なんや」
|
北小岩 |
「『この町の扉が
いっせいに開く』」
|
小林 |
「いつや」
|
北小岩 |
「今日でございます。
その時刻は間近です」
|
小林 |
「外に出てみるか」
|
予言は町中の人々に伝わっていた。
|
商店街
のおっ
さん |
「俺の店、
傾きかけてるけど、
扉が開けば持ち直すな」
|
安堵の表情を浮かべる。
|
町きっ
ての
モテな
いヤツ |
「扉が開けば、
俺にも彼女ができる!」
|
早くも興奮している。
|
北小岩 |
「3秒前でございます」
|
小林 |
「ついにか」
|
ピッピッパ〜ン!
カタッ
「キャ〜ッ!」
「キャ〜ッ!」
|
小林 |
「女の悲鳴や!」
|
北小岩 |
「駆けつけましょう!」
|
師弟は公衆便所に突入した。
|
女性A |
「何見てんのよ!」
|
女性B |
「いきなりトイレの
扉が開いたのよ!
お前らなんで
女子トイレに
入ってるんだ!」
|
先生と北小岩くんはその後、
女性たちに顔面を殴られた。
町の祠に残されていた予言・・・。
今日のこの時刻に、町の女子トイレの扉が
いっせいに開くということだったのである。 |
|
|