「では始めますね」
女性有識者会議。
先生の町では、重要なことは長老が決めるのだが、
氏がえげつないエロ本を入手し、
みだらな行為に夢中な時は女性たちが
会議を行い決定するのである。
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女性
有識者
A |
「近頃町会費に
使途不明金が
出ているらしいのよ」
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女性
有識者
B |
「金が出たというから、
下の方かと思ったわよ」
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女性
有識者
C |
「わたしもよ」
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女性
有識者
A |
「ひとくちに金玉といっても、
誰のものかによって
価値が変わってくるわよね」
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女性
有識者
B |
「当然よ」
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女性
有識者
C |
「フンコロガシに
転がされればいいのに
っていう金もあるわね」
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女性
有識者
B |
「愛しい人のは、
床の間に飾っておきたいわね」
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女性
有識者
A |
「ほんとね」
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これがほんとに有識者会議なのだろうか。
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女性
有識者
A |
「容疑者が
しらばっくれてるのよ」
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女性
有識者
B |
「そうなんだ」
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女性
有識者
C |
「ブラックボックスを
つくらないように、
町の男たちには
透明性が必要よね」
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女性
有識者
A |
「そうよね」
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女性
有識者
B |
「でもどうしたら
いいのかしら」
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女性
有識者
C |
「名案があるわ」
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やっとまともに意見が収斂されたようだ。
それから三カ月後。
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小林 |
「広場におふれが出とったの
見たか」
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北小岩 |
「はい、拝見いたしました」
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小林 |
「明日から男はフルチン、
もしくはスケルトンの下着
&ズボンを履かないと
ならんらしいな」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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小林 |
「さっき公衆便所に
寄ったんやが、
壁がとっぱらわれていたな」
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北小岩 |
「おまけに便器も
すべて透明になっておりました」
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小林 |
「女たちに
完全に見られてしまうな」
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北小岩 |
「町の男たちの透明性を
徹底するために、
女性有識者会議で
議決されたらしいです」
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小林 |
「まいったな」
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北小岩 |
「おちおち町も歩けませんね」
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小林 |
「そやな」
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もう少しまともかと思ったら、
この町の女性有識者もかなりくだらなかった。
こんな町でも、町として成立するから、
不思議ですね。 |