小林 |
「海水浴場がある町の女子部と、
俺たちの町の女子部が、
仲ええらしいな」
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北小岩 |
「そうみたいですね」
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小林 |
「姉妹町宣言したらしいで」
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北小岩 |
「うかがっております」
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小林 |
「両町とも女ボスは、
金玉空手の有段者や」
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北小岩 |
「逆らわないほうが
よいですね」
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小林 |
「そやな」
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金玉空手とは、女が金玉を破壊することだけを
目的に始まった武道である。
それを武道というかは、賛否分かれるところだが。
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小林 |
「姉妹町になった記念に、
俺たちの町から
選りすぐりの男たち五人が
海水浴場に招かれたわけや」
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北小岩 |
「先生とわたくし、
その他三名でございますね」
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小林 |
「勇者やな」
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北小岩 |
「なぜわたくしたちなので
ございましょうか」
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小林 |
「当たり前やろ」
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北小岩 |
「当たり前と申しますと」
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小林 |
「当然、
俺たちのカラダが目当てや」
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そんなことは天変地異が起こり、
地表にいやらしい割れ目ができたところで
あり得ないであろう。
師弟が電車に乗り込むと、
すでにその他三名が座っていた。
カッコ悪くてモテない男たち五名が
電車に揺られていく。
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小林 |
「着いたな」
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駅の前がすぐに浜辺になっている。
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女 |
「よくいらっしゃいました」
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股の奥が見えそうな
ハレンチな水着の女が迎える。
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女 |
「ではシャワーを
浴びてきてください」
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小林 |
「いよいよやな」
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五人の鼻の下が伸びる。
シュー
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小林 |
「むっ、シャワーから
ガスが出てきよった」
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北小岩 |
「眠くなってまいりました」
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催眠ガスを吸わされた五人は、目を覚ますと
砂浜に仰向けに寝かされていた。
全裸で手足を棒に括りつけられている。
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女 |
「今年の夏は、
スイカ割りはやめて
タマ割りにするのよ。
予行練習にちょうどいいわ」
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目隠しをした五人のビキニ姿の女たちが、
棍棒を振り下ろす。
キーン
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小林&
北小岩
&その
他三名 |
「うぎゃ〜〜〜」
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海水浴場のある町の女たちが、
先生の町の女たちに生贄を選んで
送って欲しいと打診し、
先生たちが選ばれただけであった。 |