北小岩 |
「昼は猛暑でございますが、
夕の戸外は涼しげでございますね」
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すわ〜すわ〜
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北小岩 |
「さすがにわたくしたちも、
日が出ているタイミングでは
お散歩できません」
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すわ〜すわ〜すわ〜
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小林 |
「これぐらいなら、
長い距離を歩いても
大丈夫そうやな」
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北小岩 |
「あっ、先生」
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小林 |
「夕涼みとしゃれこむか」
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北小岩 |
「わたくしたちの
特製うちわも
持って行きましょう」
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小林 |
「そやな」
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特製うちわといっても、拾ったうちわに
拾ったエロ本のおっぱい部分を貼りつけ、
乳首のところを粘土で
膨らませただけのものである。
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小林 |
「丘に登ってみるか」
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先生の町のはずれには丘があり、
遠くが見渡せる。
丘のてっぺんに到着し。
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小林 |
「あそこに
ガスタンクが見えるやろ」
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北小岩 |
「はい。
ガスの世界では
ガスホルダーと
呼ぶらしいですね」
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小林 |
「子どもの頃、
あの球体が不思議でな。
そばまでいきたいと
思ったんやが、
いけなくてな」
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北小岩 |
「どうしてでございますか」
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小林 |
「ふんどし愚連隊が出る
という噂やった」
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北小岩 |
「もうそんな方々は
いらっしゃらないと思います。
いってみましょう」
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二人がガスタンクのそばに来ると。
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小林 |
「むっ!」
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北小岩 |
「大勢の方が
タンクから出た管を
お尻にさしております」
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ぷ〜 ぷ〜 ぷ〜 ぷ〜
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小林 |
「屁を中に入れとるな」
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北小岩 |
「あそこに係の方が
いらっしゃいます。
うかがってみましょう。
お忙しいところ、
大変申し訳ございません」
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係員 |
「俺は忙しくないよ。
腹壊しているから
参加できないんだ」
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北小岩 |
「どういうことで
ございますか」
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係員 |
「屁を入れる時、
もらして実まで入ったら
やばいだろ」
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北小岩 |
「確かにそうでございますが、
あなた様の町では
おならをためて
ガスとして
利用しているのですが」
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係員 |
「そうだよ。
100年前から
そうしてるんだよ」
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北小岩 |
「タンクの中でおならは
どうなっているのですか」
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係員 |
「冷却して、
液化天然屁にして
保存しているんだよ」
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北小岩 |
「・・・」
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100年前から続いているということですが、
はたして進んでいるのか、遅れているのか。
よくわかりませんね。 |