トンカン トンカン
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小林 |
「デカくなったな」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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小林 |
「先月までは、
子どものブツのようやった」
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北小岩 |
「はい」
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小林 |
「先々月は、
赤ん坊のモノや」
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北小岩 |
「膨張するのが
早いでございます」
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デカい。ブツ。モノ。そこから連想されるものは。
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北小岩 |
「と申しましても、
生ちんのことでは
ないのですね」
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小林 |
「そやな」
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北小岩 |
「今日が発射の日と
うかがっております」
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小林 |
「タチあわねばな」
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いったいどういうことだろう。
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小林 |
「我が町に
対抗心を燃やす隣町が、
技術の粋を集めて
ロケットを開発したんや」
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北小岩 |
「ただのロケットでは
ございません」
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小林 |
「『ちんロケット』や」
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北小岩 |
「隣町は常に
ライバルでございます」
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小林 |
「とはいえ、
ライバル関係を超えて、
『ちんロケット』は
男のロマンや」
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師弟は竹刀を構えるように
イチモツを両手で握り、
隣町のロケット発射台のもとへ走った。
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司会 |
「ついに
完成いたしました!
ちんロケットです!!」
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女性A |
「大きさは立派だけど、
ちょっとやわらかそうね」
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女性B |
「ふにゃってるわね」
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その刹那、巨大モニターに
AVの映像が流れた。
「あぁぁぁぁぁぁん!」
むくむく
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女性A |
「まあ、ご立派になったわ」
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女性B |
「これなら私たちも
満足ね!」
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10、9、8・・・
打ち上げのカウントダウンが始まった。
7、6、5・・・
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女性A |
「くにゃっとしてきてない?」
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女性B |
「中折れよ!」
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カウントダウンは4で止まり、
打ち上げ中止となった。
目を輝かせていた女性たちは、
冷笑を浮かべ去っていった。 |