北小岩 |
「先生、
大変でございます!」
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小林 |
「なんや」
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北小岩 |
「信じられないことが
起こりました」
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小林 |
「下着を履いてないおなごが、
200人ぐらい
押しかけてきたか」
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北小岩 |
「それでしたら、
僥倖でございます」
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小林 |
「違うようやな」
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先生が肩を落とす。
常人なら冗談で言うようなことを、
恥垢先生は本気で思っているようだ。
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小林 |
「それで?」
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北小岩 |
「珍宝煮追
(ちんぽうにおう)氏が
ご結婚されるそうです」
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小林 |
「あの町で
一番モテんやつがか!」
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北小岩 |
「はい」
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小林 |
「うう〜〜〜」
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北小岩 |
「先生!」
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ショックのあまり、
先生は石のように固まってしまった。
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北小岩 |
「これから結婚式があり、
先生とわたくしも
招待されております」
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小林 |
「そうか・・・」
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北小岩 |
「準備をして出かけましょう」
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小林 |
「祝儀を出さんとな」
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北小岩 |
「先生とわたくしで、
4円出しますか」
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小林 |
「生活費がなくなるな。
道すがら、
綺麗な石でも拾って、
それを祝儀にするか」
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北小岩 |
「名案でございます」
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小林 |
「あそこに
茶色に光る
不思議な石があるで」
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北小岩 |
「てかてかして
綺麗でございますね。
むっ!
これは犬の糞です。
糞を踏んだ方が、
石でこそぎ落として
それがこびりついているので
ございます」
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夢がなさすぎるので、
話を先に進めよう。
式場は町にある空地である。
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北小岩 |
「あそこでございます」
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小林 |
「あんなモテないやつと
結婚するのは、
どういうやっちゃ?」
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北小岩 |
「花嫁さんは
まだいらしてないようで
ございます」
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花婿の前に姿見鏡が置かれている。
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小林 |
「お前、誰と結婚するんや!」
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町で
一番
モテ
ない男 |
「僕は誰からも
モテないじゃないですか」
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小林 |
「そやな!」
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町で
一番
モテ
ない男 |
「だから、
自分と結婚することに
したんです」
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北小岩 |
「なんと!」
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小林 |
「夜の新婚生活は
どないするんや!」
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町で
一番
モテ
ない男 |
「鏡を見ながら、
僕の中のお嫁さんが
慰めるんです」
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小林&
北小岩 |
「・・・」
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どうでもいいお話でしたね。 |