てかてか〜
|
小林 |
「暦の上では
もう秋とはいえ、
まだまだ猛暑やな」
|
北小岩 |
「そうでございますね」
|
小林 |
「お前は
ひと夏の初体験をしたか?」
|
北小岩 |
「しました」
|
小林 |
「なにっ!
俺を差し置いて、
ナニを使ったんか」
|
北小岩 |
「そうではございません。
先週先生と
海に行きましたね」
|
小林 |
「ああ」
|
北小岩 |
「しびれクラゲに
ちんちんを刺されたのは、
初めてでした」
|
小林 |
「うれしくない
初体験やったな」
|
北小岩 |
「わたくし、
別の初体験を
したいのでございます」
|
小林 |
「できるかもしれんな」
|
北小岩 |
「えっ?」
|
小林 |
「隣町で
人々が初めて体験する現象が
起きとるらしい」
|
北小岩 |
「それはぜひ、
確かめにいかねばなりません」
|
師弟は無駄にそこだけ
日焼けさせたちんちんが
黒さを保っているかどうかを確認し、
隣町へ向かった。
|
北小岩 |
「ふだんと変わらない気が
いたします」
|
ぷ〜〜〜っ
|
北小岩 |
「ささやかではございますが、
屁のような音が
いたしました」
|
小林 |
「ヤツの腕を見てみい」
|
北小岩 |
「ニキビのようなものが
できております」
|
プチッ
|
北小岩 |
「つぶしました」
|
ぷ〜〜〜っ
|
北小岩 |
「においを
かいでおります。
はっ、もしかすると」
|
小林 |
「そのもしかするとや。
隣町では原因不明の
ブツブツができ、
つぶすと己の屁の匂いが
するらしいんや」
|
北小岩 |
「奇妙でございます」
|
小林 |
「それだけやない。
あそこを見てみい」
|
北小岩 |
「エクボの女性が
いらっしゃいます」
|
ぷ〜〜〜っ
|
北小岩 |
「くぼみから
屁の音がいたしました」
|
小林 |
「ふくらみだけではなく、
へこみからも
屁が出るように
なったらしい」
|
北小岩 |
「あばたもえくぼも
ケツの穴で
ございますね」
|
弟子の言うこともわけがわからなくなっている。
この怪奇現象、どうなるのか尻が離せませんね。
あっ、目が離せませんねでした。 |