がたん ごとん
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小林 |
「なんや」
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がたん ごとん がたん
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北小岩 |
「先生!」
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小林 |
「北小岩か。
電車の真似事をして、
何があったんや」
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北小岩 |
「わたくしたち、
仕事を得ました」
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小林 |
「どういうこっちゃ」
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北小岩 |
「駅のそばで、
先生がエロ本を通じて
懇意にされている駅長さんに
お会いしました」
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小林 |
「ほほう」
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北小岩 |
「駅長さんの
おっしゃることには、
様々な駅で
変わった駅長が
人気を博していると」
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小林 |
「ネコ駅長とかな」
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北小岩 |
「そのようなことで
駅に人気がでるのは、とても
コストパフォーマン・・が
いいと。
重要なところが
抜けてしまいました。
え〜と、
コストパフォーマン・・、
マン・・」
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小林 |
「お前はそれ以上
考える必要もないし、
口にする必要もない」
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北小岩 |
「なぜでしょうか」
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小林 |
「『コストパフォーマン』のあとに
スではなく、
『コ』をつけてしまうことが
目に見えとるからや」
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北小岩 |
「コだったと思いましたが、
違いましたか」
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どうでもいいことなので、話を先に進めよう。
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北小岩 |
「ともかく
いろいろな駅を訪ねて、
どんな駅長がいるのか
調べてほしいと。
乗車券をいただきました」
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小林 |
「なるほどな。
行ってみるか」
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がたん ごとん き〜
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小林 |
「まずこの駅からや」
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り〜ん り〜ん
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北小岩 |
「鈴虫駅長です。
風流でございます」
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がたん ごとん がたん き〜
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北小岩 |
「次の駅も
鈴虫駅長でございます」
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小林 |
「違うな。
よく見てみい。
鈴虫ではなく
『水虫駅長』や」
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駅長が、水虫にやられた足を出している。
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北小岩 |
「見たくないでございます。
先を急ぎましょう」
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がたん ごとん
がたん ごとん き〜
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北小岩 |
「小さなショーウィンドウに、
毛みたいなものが
置かれております」
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小林 |
「陰毛駅長やな」
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北小岩 |
「・・・」
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その後も師弟はくまなく駅をまわりましたが、
『蟻の門渡り駅長』や『大肛門駅長』など、
ロクな駅長がおりませんでした。 |